主役はシップからアクターへ　黄金色に染まった夢舞台

またも１戦１勝馬　ハートレー　【ホープフルＳ】

　来年はこの有馬の舞台で、との可能性を秘めた逸材が揃ったホープフルＳは、１着賞金が前週の朝日杯ＦＳと５００万しか違わないスーパーＧII。皐月賞と同舞台の中山２０００ｍ、そして出走馬のレベルを考えても来春のクラシックを占う一戦となったように思える。

　朝日杯に次いで“１戦１勝馬”の勝利となったハートレーは、初戦の勝ち時計が平凡だったために評価を下げたが、これだけセンスのある走りをするとは驚かされた。前半１０００ｍ６２秒１のスローペースを、後方でスムーズに折り合って、直線ではディープインパクト産駒らしい弾けっぷり。朝日杯のリオンディーズとともに、クラシックでは主役級の存在となるはずだ。

外から豪快に伸びたハートレーが優勝（撮影：日刊ゲンダイ）

　２着ロードクエストは、大外を回る形で、上り３ハロンは勝ち馬を上回っているのだから、久々だったことを考えても評価は下げられない。ただ、今回はスローに流れたために追走に苦労しなかったもので、速い流れへの対応など今後に課題を残している馬である。

　３着バティスティーニは、上位２頭と追い比べになって力負けした形。もうワンランクアップの成長が待たれるが、距離は２０００ｍがギリギリかと思える。