最高の状態ミッキークイーンが最強？ 女傑激突ヴィクトリアＭ座談会

餅は餅屋　マイルはこの馬で

デスク「いずれにしろ、実力上位の人気２頭に死角があるとすれば、距離だろう。対して、マイルがベストの馬たちが、どこまで迫るのか、あるいは逆転できるのか、といったところだな」

佐藤直「加えて、人気２頭は後方からの競馬になるという点も気懸かりだぞ。Ｂコースに替わる今週は、好位の内々が勝利の方程式。いい枠も引けたスマートレイアーの先行力が生きるんじゃないか」

小野智「加えて、鞍上は“ペースの魔術師”武豊騎手ですからね。現実に前走ではミッキーの追撃を凌いでいるんですから、ことマイルの距離では力差もないと見ていいはずです。時計は平凡でしたが、同舞台で牡馬相手の東京新聞杯勝ちも軽くは扱えないと思いますよ」

広田「陣営も“状態は高いレベルで安定”とのこと。以前の差し一辺倒の競馬から脱却して自在性を増していますし、あとは鞍上の腕に全てを委ねるだけでしょうね」

先手を取る競馬で重賞連勝中のスマートレイアー（撮影：日刊ゲンダイ）

久光「僕は展開を考えてみたんですが、そのスマートレイアーが行くにしろ、レッツゴードンキが行くにしろ、ともに折り合いがメインのタイプですから、ペースが落ち着く公算が高いと思います。そうなると、勝負を決めるのは“キレ味”と“機動力”です。クイーンズリングには、秋華賞などでも示した極上のキレ味がありますし、機動力を発揮させることのできる鞍上も大いに魅力です」

小島「マイルを使うのは４着だった桜花賞以来になりますが、僕はクイーンズリングが一番能力を発揮できるのはこの距離だと思います。使い込むよりぶっつけの方がいいタイプでもありますし、ここ一番で何かやってくれる鞍上ですしね」

那谷「ミルコもかねてから“ベストはマイル戦”と公言しているからな。鍵は左回りかもしれないけど、オークスの敗因は出遅れと距離だろうし、問題はないと思うよ。いつもの放牧よりも１週早く帰厩しての調整だけど、吉村師も“馬体のハリ、毛艶、キ甲が凄くいいし、しっかり負荷をかけて今までで一番いい状態”と、自信の表情。乗り方ひとつ、のレベルにあるだろうな」

西田「私は、ハンデ戦だったとはいえ、ロゴタイプ以下の牡馬を一蹴したマジックタイムの前走勝ちを評価したいですね。それまで右回りでは実績がなかったという点でも価値が高いと思いますし、元々期待されていた馬の本格化ですから、上昇度に賭けてみたいですね」

大江原「俺も大駆けがあればこの馬だと思っていたんだ。東京マイルはベストの舞台だし、並み居るＧI馬を呑み込むシーンも十分あると思うぞ」