TM人気ナンバーワンはタワーではなく別の馬 「厩舎力」で逆転か

優馬TM座談会
NHKマイルカップ

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意外な低評価に反発 前哨戦好走馬にもチャンス十分

デスク「アーリントンCの好走組はすでに名前が挙がっているが、もう一つの伝統のあるトライアルであるニュージーランドTの好走組は、どうしたもんだか」

桜井「その勝ち馬カツジは、僕も人気がないのが不思議だと思っていますが、一週前にしかりと負荷をかけ、長距離輸送を控えた今週は馬なりで、という調整パターンは前走時と同じで、状態は高いレベルで安定しています。2走前のきさらぎ賞こそフレグモーネ明けで馬体にも余裕があり不本意な結果でしたが、立て直した前走で本領を発揮したと見るべきでしょう。その内容も、ほぼ最後方からの差し切りで、流れに応じた競馬ができることを示したと言えますし、ここでもチャンスは十分にありますよ」

カツジ

前哨戦での末脚が鮮やかだったカツジ(撮影:日刊ゲンダイ)

小島「ただ、勝ち馬にはハマッた感も強いのに対して、早目に動かざるを得ない形で一番強い競馬をしたのが、2着のケイアイノーテックではないでしょうか。前走で減っていた馬体はしっかりと回復したようですし、何よりデビューから一貫してマイル戦を使っていることに好感が持てます。癖のない馬で乗り替わりの心配もないですし、初の東京コースも合っているんじゃないかと思えますね」

瀬古「前走については、初の長距離輸送での馬体減に加えて、中山マイルでは不利とされる外枠を克服した点でも価値がありますね。併せ馬でしっかりやれた最終追いは馬体回復の証拠ですし、“長く脚を使えそうなタイプ”と、藤岡佑騎手も好感触を得たようです。“500万を勝った時から勝負どころで反応できるようになり、成長しています”とは担当の佐々木助手。朝日杯FSでは直線でモタつきながらも、今回人気のタワーオブロンドンとはハナ差ですから、人気ほどの力差がないことも明らかでしょう」

守屋「僕は、ニュージーランドTの1・2着馬は厳しいと見ています。勝ち馬のカツジは、前走が初の中山への輸送でマイナス12キロ。そこから中3週で再度の関東圏への輸送がやはり気掛かりですし、2着ケイアイノーテックも同様に初の中山でマイナス12キロ。ケイアイは今回の中3週が3回連続で、目に見えない反動が心配されますね」

デスク「藤沢和厩舎番の馬場ちゃんは、当然タワーオブロンドンに◎かと思ったら、ファストアプローチだったんだな」

馬場「もちろん、さっきも言ったようにタワーオブロンドン自体にマイナス材料はないんですが、朝日杯FSで6着だったとはいえ、タワーオブロンドンケイアイノーテックにはコンマ1秒差で、強かった勝ち馬以外は差し・追込馬が台頭したことも考えれば、ファストアプローチも力差はないのではないかと思うんですよ。以降の2戦は、雨馬場や展開などで消化不良のレースですし、陣営も“良化が著しく、すこぶるいい状態”とのことなら、狙ってみても面白いんじゃないかと。先週の青葉賞も“人気のない方”が勝ちましたからね」

須藤「僕は、意外な人気薄として、ファルコンS勝ちのミスターメロディを挙げておきたいですね。距離がどうかはともかくとして、初芝での重賞勝ちは並みの馬ではできない芸当です。うまくいけば、アグネスデジタルのような二刀流に育つかもしれませんよ」

デスク「オオタニサンの活躍になぞらえて、木谷あたりが飛びつきそうなネタだな」

ミスターメロディの取捨の鍵となるのは、やはり距離でしょうが、“血統や体型は1200~1400mがベストかもしれないが、中間は楽にさせてあげて精神的な安定を求めるように心がけた。調教は鞍上とのコンタクト重視。そしてマイルのイメージで折合い重視。最終追いも単走で気持ちよく、最後はスピードを持続させ少し負荷もかけられて、いい調整ができた。やってみないとわからないが、マイルまではこなせるハズ。まぁ、挑戦ですね。鞍上もすごく自信を持っているし、馬を信じて高いレベルでの挑戦で結果を求めたい”と、“5割”の藤原英師は熱く語ってましたよ」

瀬古「まだ名前の挙がらない馬では、レッドヴェイロンも侮れないと思います。4頭の兄たちが全て重賞勝ちという血統背景から、デビュー時から注目を集めていた馬ですが、初勝利までに5戦を要したのは気性の若さゆえで“3走前あたりから落ち着きが出て、レースに集中できるようになった”と、担当の和田助手は話していました。未勝利を勝ったばかりの身で重賞に挑戦した前走で、最速の上がりを使って3着と好走したのも、フロックではなく本物になってきたと見るべきですし、GI連敗のトンネルを先週で抜け出した鞍上の勢いも見逃せませんよ」

デスク「あと、俺が気になる馬は…、ルーカスくらいか。堀厩舎番のコジが“…”だから、あえて聞くまではないんだが」

小島「期待を大きく裏切った前走のスプリングSは“攻め馬をやり過ぎたせいか、レースで気負っていたね。調教は凄く動くので、ついつい攻め過ぎてしまったが、気持ちにゆとりを持たせた調教の方がいいのかな”と。その反省をふまえて、この中間はニュートラルな調整で、落ち着きがあっていい雰囲気です。ただ、兄のモーリスとは違って、この馬の本質は中距離にあるというのが陣営の見立てで、あくまで血統的な可能性に賭けてのマイルへの出走です。高い期待度に走りが追いつかず、かわいそうなところもある馬ですが、陣営もこの馬に関しては長い目で見ているようですし、僕からもオススメはできませんね」

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