競馬を愛する皆さん、こんにちは!週末の予想、楽しんでいますか?競馬新聞を見ていると必ず目にする「美浦(みほ)」と「栗東(りっとう)」の文字。なんとなく「東と西の拠点なんだな」とは分かっていても、その具体的な中身や、なぜ成績に差が出るのかまで詳しく知っている方は意外と少ないかもしれません。私自身、競馬を始めたばかりの頃は「どっちが強いの?」なんて単純な疑問を持っていました。しかし、この競馬における美浦と栗東の違いを知ることは、単なる知識欲を満たすだけでなく、馬券の的中率を左右するほど重要な要素なんです。今回は、初心者からベテランまで役立つ、両トレセンの深すぎる世界を覗いてみましょう!
競馬の美浦と栗東の決定的な違いとは?
そもそも美浦と栗東ってどこにあるの?
まずは基本中の基本、それぞれの場所から確認していきましょう。美浦トレーニングセンター(美浦トレセン)は、茨城県の南東部に位置する稲敷郡美浦村にあります。「村」にあるというのが少し意外ですよね。一方で栗東トレーニングセンター(栗東トレセン)は、滋賀県栗東市に位置しています。これらが競馬の「東西の二大拠点」として機能しているわけです。
私たちが普段テレビで観る華やかなレースの裏側で、競走馬たちはこの広大な施設で日々を過ごしています。美浦は関東の競馬場(東京・中山)に近く、栗東は関西の競馬場(京都・阪神)に近いという役割分担があります。
栗東は日本の中心に近い場所に位置しているため、実は小倉や中京、さらには新潟などへの遠征もしやすいという、地理的なアドバンテージを持っています。この絶妙な立地が、後述する輸送問題にも大きく関わってくるんですよ。
敷地面積だけで見ると、実は美浦の方が栗東よりもかなり広いんです。美浦は約224万平方メートル、栗東は約150万平方メートル。意外かもしれませんが、関東の拠点の方が物理的な器としては大きいというのは面白い事実ですよね。
「みうら」じゃない!正しい読み方と歴史
競馬初心者の方が最初につまずきがちなのが、読み方です。美浦は「みうら」ではなく、正しくは「みほ」と読みます。漢字だけ見ると「三浦(みうら)」さんと空目してしまいそうですが、競馬界では「みほ」が絶対の正解。ちなみに栗東は「りっとう」です。
歴史を振り返ると、先に誕生したのは栗東でした。1969年に開場し、それまで各地の競馬場に散らばっていた厩舎を集約したんです。美浦が完成したのはその9年後の1978年。この「9年の差」が、実は後の競馬界に大きな影響を及ぼすことになりました。
栗東は近代的なトレセンの先駆けとして、ノウハウをいち早く蓄積していきました。一方で美浦は、後発ながらも広大な土地を活かした施設作りを行いましたが、歴史の長さゆえの「ソフト面での差」が、初期の段階から生まれていたのかもしれません。
私が初めてこの歴史を知った時、たった9年の差がこれほどまでの成績格差(西高東低)を生む原因になるとは夢にも思いませんでした。歴史を知ると、今の競馬がより深く見えてきますね。
関東馬と関西馬のホームグラウンド
JRAに登録されている全ての競走馬は、必ずどちらかのトレセンに所属する厩舎に預けられます。美浦に所属する馬を「関東馬」、栗東に所属する馬を「関西馬」と呼びます。出馬表の調教師名の横にある(美)や(栗)のマークは、まさにその所属を示しているわけです。
美浦は「関東の総本山」として、長年多くの名馬を送り出してきました。しかし、1980年代後半からは「関西馬(栗東)」の勢いが凄まじく、多くのG1タイトルが西へと流れていきました。
それぞれのトレセンには調教師、騎手、厩務員、調教助手といった競馬のプロフェッショナルたちが常駐しています。彼らは一つの巨大なコミュニティを形成しており、美浦と栗東では文化や情報の流れ方も微妙に異なると言われています。
私はよく、関東馬が関西のレースで勝つと「アウェーでよく頑張った!」と感慨深くなります。逆に栗東の馬が東京競馬場で圧倒的な強さを見せると、やはり「西の壁は厚いな」と感じるものです。このホームとアウェーの概念を持つと、競馬予想の深みがぐっと増しますよ。
施設の規模と馬房数の意外な事実
先ほど「面積は美浦が広い」とお伝えしましたが、厩舎に貸し付けられている馬房数はどうでしょうか。2026年3月4日時点のJRA調教師別貸付馬房数を見ると、美浦が1,932馬房に対し、栗東は1,904馬房。実は美浦の方が貸付馬房数でもわずかに上回っているという逆転現象が起きています。
かつては栗東の方が馬の回転が速く、活気があると言われていましたが、近年の美浦は再開発が進み、非常に近代的な設備が整ってきました。美浦の特徴は、馬場が「北馬場」と「南馬場」の2つに分かれていることです。
特に南馬場のDコースは1周2,000mのウッドチップコースで、長めから負荷をかける調教には欠かせない場所となっています。一方で栗東は、馬場が一体型になっており、効率的な調教ができるレイアウトが特徴です。
馬房数の差はわずかですが、この数千頭の馬たちが毎朝一斉に調教を行う光景は圧巻の一言。私が現地でその音を聞いた時は、馬の蹄の音が地面を揺らす振動に、ただ圧倒されるばかりでした。施設の広さや構造の違いが、そのまま馬の仕上がりに直結するんです。
栗東が誇る調教コースのバリエーション
栗東の強さの秘密は、その多彩な調教コースにあります。最も有名なのは「CW(コースウッドチップ)」と呼ばれるウッドチップコース。1周1,800mあり、多くの有力馬がここで最後の仕上げを行います。
他にも、芝コース、ダートコース、さらには脚元への負担が少ないニューポリトラック(DP)コースなど、馬の状態や目標に合わせて最適なメニューを選べる環境が整っています。
・CWコース:実戦に近い負荷をかけられる主軸コース
・坂路:心肺機能を一気に高める直線コース
・DPコース:怪我明けの馬や繊細な馬に最適
私が栗東の調教データを見ていて感じるのは、その「メニューの豊富さ」です。例えば、CWで長めから追ってスタミナを強化しつつ、坂路でピリッとスピードを入れる、といったハイブリッドな調整が日常的に行われています。
この「選択肢の多さ」こそが、関西馬がどんな条件のレースでも高いパフォーマンスを発揮できる要因の一つだと言えるでしょう。調教コースの違いを理解すると、追い切りタイムの見方も変わってきます。
競馬予想に役立つ美浦と栗東の違いと活用法
なぜ「西高東低」と言われ続けてきたのか
競馬界で長年囁かれてきた「西高東低」という言葉。これは明らかに関西馬(栗東)の成績が関東馬(美浦)を圧倒している状態を指します。1980年代後半に勝利数が逆転して以来、その差はなかなか縮まりませんでした。その最大の原因と言われているのが、実は「坂路(はんろ)」なんです。
1985年、栗東にいち早く坂路コースが導入されました。坂道を駆け上がることで、馬の心肺機能と後ろ足の筋力を、足元に負担をかけずに効率よく鍛えられるようになったのです。
・坂路導入の8年というタイムラグ
・「強い馬は栗東へ」という馬主心理の定着
・輸送距離の利を活かした遠征戦略
美浦に坂路ができたのは1993年。しかも当初の美浦の坂路は高低差が小さく、栗東ほどの負荷をかけられませんでした。この「施設の差」が結果として成績に現れ、やがて「いい馬は関西の厩舎に預けよう」という流れを作ってしまったんですね。私が昔のダービーの記録を見ると、上位が関西馬ばかりで驚いた記憶がありますが、それにはこれほど明確な理由があったわけです。
2023年の坂路改修で勢力図が変わる?
しかし今、大きな変革が起きています。2023年10月、美浦トレセンの新坂路がついに完成しました!これまでの高低差18mから、なんと一気に33mへと大幅にパワーアップ。これは栗東の32mを1m上回るスペックです。
この改修を提言したのは、名牝アーモンドアイを育てた国枝栄調教師。彼は「施設の差をなくしてほしい」と長年JRAに訴え続けてきました。改修後の美浦馬は、明らかに後半の粘り強さが増したように感じます。
実際、2023年には関東馬のG1での活躍が目立ち、以降も美浦勢の巻き返しに注目が集まっています。
・全長1,200m、高低差33mの国内最大級スペック
・スタートからすぐに勾配が始まるタフな設定
・幅員が12mと広く、並走しての追い切りも可能
私はこのニュースを聞いた時、「ついに関東馬の逆襲が始まるぞ!」とワクワクしました。これからは「美浦だから軽視」という考えは捨て、新坂路で鍛えられた関東馬を積極的に狙っていくのが今のトレンドです。
長距離輸送が競走馬に与える影響
トレセンの違いを語る上で欠かせないのが「輸送」の問題です。競馬はアスリートである馬のコンディションが命。栗東から東京競馬場まではおおむね6〜7時間とされる一方、美浦から京都・阪神方面への輸送は、交通事情によって10時間以上かかることもあります。この長旅が馬に与えるストレスは、想像以上に大きいものです。
特に夏場の輸送は過酷です。栗東は内陸部で猛暑になりやすいため、夏場は早朝から調教を始めるなど、暑熱対策に必死です。一方、美浦は太平洋に近く比較的穏やかな気候。
馬券予想で「西の馬が東に来る(遠征)」のと「東の馬が西に来る」のでは、どちらが有利かという議論がよくあります。データ上、栗東の有力馬が東京へ遠征してくる場合は非常に勝率が高いのですが、美浦の馬が関西へ遠征する際は、長距離輸送による馬体重の大幅減などに注意が必要です。
私は、遠征馬を狙うときは必ず「輸送慣れしているか」や「前日に関西入りして落ち着かせているか」をチェックするようにしています。地理的な違いが、そのまま馬の体力消耗に繋がるからです。
基準タイムで見る調教の見極め方
美浦と栗東では、調教タイムの基準も少し異なります。競馬新聞の「追い切り欄」を解読するために、この違いを覚えておくと非常に便利です。
まず、坂路のタイム。栗東坂路は4ハロン(約800m)で53秒台が出ていれば合格点、G1級なら51秒台や50秒台の猛時計が出ます。一方、美浦の改修後の新坂路は、栗東よりも終盤の勾配がキツいため、時計がかかる傾向にあります。美浦なら54〜55秒台でも十分に評価できる場合があります。
・坂路の時計:ICタグなどによる自動計測で精度が高い
・美浦W、栗東CWの時計:周回コースでも自動計測が導入され、以前より精度が高まっている
私はよく、時計の数字そのものよりも「後半に加速しているか(加速ラップ)」を重視します。どんなに速い時計でも、最後がバテて減速している馬は危険です。美浦と栗東、それぞれの「標準的な時計」を知ることで、目の前の馬が絶好調なのかどうかが一目で判断できるようになりますよ。
「栗東留学」という特殊な強化策の秘密
最後にご紹介したいのが、「栗東留学」という興味深い仕組みです。これは美浦所属の馬が、関西の大きなレースに出走する前に、一定期間、栗東トレセンに入厩してそこで調整を行うことを指します。
かつては「美浦の施設では足りないから、栗東の素晴らしい坂路を借りにいく」という武者修行のような意味合いが強かったのですが、最近では「関西の競馬場に慣れさせる」「輸送の負担を最小限にする」といった戦略的な目的で行われています。
美浦の名門・国枝厩舎などもこの手法をよく使います。関東の馬が栗東の馬房を借りて、関西のトップ騎手や素晴らしいコースで仕上げられる。
・レース当日の長距離輸送を避けられる
・栗東のタフなコースで最終調整ができる
・滞在することで馬が環境に馴染み、落ち着きが出る
私が予想する際、美浦の馬が「栗東滞在」という文字を見つけたら、それは陣営の本気度の表れだと判断します。単なる遠征ではなく、手間もコストもかけて勝ちにきている証拠ですからね。
競馬における美浦と栗東の違いは、施設のスペックから輸送の戦略、さらには陣営の執念まで、多岐にわたります。これらを一つずつ理解していくことで、あなたの競馬ライフはもっと深く、もっと面白いものになるはずです!
※本記事は執筆時点の情報に基づいています。最新の施設情報・出走情報・調教内容はJRA公式発表等をご確認ください。

