「状態キープ」レーヴミストラル、「８分のデキ」サトノクラウン

黙ってはいない古豪たち

持木「復活が待たれるワンアンドオンリーですが、ジャパンＣにしろ有馬記念にしろ、直線で前が詰まる不利があったもので、力を出し切ったものではなかったですよね。調教の動きからは復調気配も明らかで、そろそろダービー馬の意地を見せてくれるのではないかと期待しています」

瀬古「陣営も、結果が出ていないのは状態面の問題とは見ていないようです。器用さがなく勝負どころでスッと反応できないため、瞬発力が要求される展開だと、ここ２走のようにエンジンがかかる前に進路がなくなったりするんだと思います。ただ、今回は雨で力の要る馬場も予想されますが、古馬になって一番いい内容だったドバイシーマクラシック（３着）が、発表は良馬場でも力の要る状態だったと。これまた、橋口弘師が定年ですし、スタッフも力が入ってますね」

長いトンネルを抜け出したいワンアンドオンリー（左、撮影：日刊ゲンダイ）

加茂「前走の有馬記念では、仕掛けると引っ掛かるっちゅう乗り難しい面を見せたアドマイヤデウスやけど、それでもコンマ３秒差。馬込みをうまく捌けていれば、もっと際どかったかもしれへんわ。陣営は“状態は重賞を連勝した頃と遜色ない”と言うてたし、目標の春天へ向けて、賞金も加算したいところやろ」

持木「状態は本当に良く見えますね。重賞連勝が昨年の春だったように、この時期に調子を上げてくるタイプ。見直しは必要かと思いますね」

吉田「わては有馬組で最先着のトーセンレーヴに印が薄いのが納得できまへんな。馬場差があるとはいえ、２走前の勝ち時計は中山金杯を２秒２も上回ったものやし、しかも５９キロを背負ってのもの。そこから連闘で臨んだ有馬も、上がりは最速や。２５００ｍであれだけの脚を見せたんやったら、実績のない２２００ｍでも結果が出るんとちゃうやろか」

那谷「連闘についてよく耳にするのは“連闘自体に問題はないが、その後にガタッと疲れが出る”ということだよな。この馬も前走後は中山のアメリカＪＣＣを目標にしていたんだけど、疲労回復に思った以上に時間がかかってココになったんだ。出走する以上、悪い仕上りではないんだけれども、秋のデキにはないだろうな。しかも“雨が降れば割り引きが必要”と、池江寿師も慎重なコメントなんだ。押さえで十分だと思うぞ。担当馬も含めて、どうも関西馬にピンとくる馬がいなくって、◎も関東馬のショウナンバッハにしたんだけどな」

板子「これは陣営も色気十分でしたよ。前走は道中のポジションが理想よりも１列うしろになったため仕掛けることができず、正味直線だけの３着。陣営も“もう少し巧く捌けていれば”という不完全燃焼の競馬でしたからね。ただ、“中山よりも京都外回りの方が捌きやすい”とは言うものの、この馬の最大の武器は一瞬のキレ味で、３角から下り坂を利してエンジンを掛けるタイプではないんですよ。このメンバーでも大きな力差はないと思いますが、鞍上が動くタイミングが鍵となるはずです」

加茂「あと怖いのは昨年２着のスズカデヴィアスやろ。前走は厳しい展開やった割りにバテとらんし、昨年の鞍上で一番クセを知っとる藤岡佑騎手やったら、再現もあるわな」

瀬古「穴中の穴としてはヒストリカルですね。２０００ｍを超えるレースでは２戦して結果が出てませんが、ダービーと休み明けの神戸新聞杯で、心身ともに未完成だった時代の話ですからね。今は折り合いの心配がなく、長くいい脚を使えるようになっているので、距離には十分対応できるはずです。秋の走りを見せられれば、通用して不思議ありませんよ」

木谷「では、そろそろ行きましょうか。先週は東京新聞杯で宣言通りマイネルアウラートが３着をゲット。まぁ馬券は複勝しか当たらなかったのが、僕らしいところですが…。京都記念は有馬記念に続いてトーセンレーヴを。共同通信杯はスマートオーディン→ハートレー→イモータルで１点勝負ですかね」

デスク「京都記念は、俺も前走に引き続いてのショウナンバッハだ。板子の“もう少し巧く捌けていれば”というのが、俺のコメントだと思ったくらいだしな。共同通信杯は、コジを信じてキングオブアームズからの夢馬券で行ってみよう！」

小島「あの、僕自身はそこまで気があるわけではないですし、来なかった時に責任を押し付けられそうでイヤなんスけど…」

━いよいよ次週は今年最初のＧI祭り。あの企画の復活を前に、弾みを付けるのは誰か？