意外な馬に絶賛の声「本格化」「ベストコース」「期待しない方が無理」

優馬TM座談会
新潟記念

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揃いも揃った ディープの遺児たちにも注目

西田「私はフランツを狙います。前走のむらさき賞は、まだ全力で走り切っていない面を残しながらも、1800mで1分44秒4という重賞級の時計で駆けていますし、それも含めて近3走は全て上がり最速をマークしてますからね。新潟は初コースとなりますが、外回りならフルに力を発揮できそうですし、鉄砲の利く気性で久々の不安もないと見てますよ」

小野智フランツは、昨年の春から今年の2月まで、成長を促すべく9ヶ月半も休養を取っていましたが、馬主の近藤英子さんは、見方によっては無意味とも思える長期休養を大切にする方なんですよ。今年の3戦は、その甲斐があったと言えますし、見込まれた感もある55キロのハンデも、むしろ恵量かもしれません。ゲートを互角に出られれば、差のない競馬ができるはずです」

桜井「智美さんもご指摘の通り、フランツはジックリと休ませたことが奏功して体質が強化され、素質が開花したと言えますね。キャリアを考えても、まだまだ伸びる余地が十分ありますし、重賞でもヒケは取らないはずです。当日の馬場状態がちょっと微妙ですが、2走前の内容からは道悪が極端に苦手ということもなさそうですし、よほどの瞬発力を削がれる馬場にさえならなければ、チャンスはありますよ」

フランツ

長期休養で大幅に良化したフランツ(奥)(撮影:日刊ゲンダイ)

大江原「無理使いをせずに成長を促しながら、という点ではカヴァルにも同じことが言えるぞ。休養を挟みながらの3連勝は素質の高さの証明だし、決め手の生きる良馬場が理想とはいえ、これまた道悪は苦にしない馬だからな。勢司師も“重賞で相手は揃うが、ワンターンの2000mはベストの条件だし、とにかく充実しているから楽しみ”と、期待を寄せていたよ」

デスク「このレースでは、最近5年でディープインパクト産駒が3勝、2着2回と、連対馬の半数を占めているんだけど、すでに名前の挙がったフランツを含めてラインナップしている6頭は、いずれも目が離せないよな」

広田センテリュオは、前走のマーメイドSが人気を裏切る結果となりましたが、高野師は“思ったより後ろのポジションになってしまったのが痛かったが、それでもよく走っている”と、一定の評価は下してましたね。長くいい脚を使えるタイプですから新潟外回りに替わるのも好材料と言えますし、ハンデ差を生かすことができれば食い込む余地もあるはずです」

守屋サトノキングダムは、僕の◎アクートと同様に重賞初挑戦となりますが、厩舎の番頭角である鈴木助手は“競馬を使ったあともガタッとこなくなり、体質が強くなってきた”と成長ぶりを強調してました。勝ち鞍は1800mまでの馬ですが“ゆったり行かせて末脚を生かす馬なので、距離がもたないということはない。届くか届かないかのタイプだから、前が引っ張る流れになって欲しいね”とのこと。コレといった逃げ、先行馬がいないので流れが向くかは微妙ですが、キレ味はここでもヒケは取らないはずですし、是非とも押えておきたいですね」

小島「これまた上がり馬で穴人気にもなりそうなジナンボーですが、前走について陣営は“とにかくレーンが巧く乗ってくれた”というジャッジで、キャリア的にも伸びしろが見込めるとはいえ、重賞でいきなり通用するとの雰囲気は伝わってきませんでしたね。現状でどこまでやれるか見てみたい、というのが正直なところかもしれませんよ」

デスク「ここを勝てばサマー2000王者に輝くカデナもディープ産駒だが、好走続きの割には印が薄いんだな」

目黒「ここ3戦では明らかに復調ムードですが、柴田助手は“函館、小倉と使ったのでさすがに大きな上がり目はないですが、夏バテも感じないし、状態はキープしています。ただ、一瞬の脚を生かせる小回りが合っている感じなので、今回は新潟外回りがどうか。脚の使いどころが鍵になりそう”とのこと。コース替りが気になる上に、相手関係も決して楽ではなく、しかも前走2着が評価されたのか、ハンデも1キロ増では過大評価はできないでしょうね」

デスク「ハンデの話をすれば、トップハンデのクリンチャーダイワキャグニーも名前が挙がらないな」

クリンチャーは、陣営が“1週前の反応が良かったし、最終追いもいい動き。予定通りの調整ができて、春と変わらぬいい状態”と、デキに不安はなさそうです。しばらく結果が出ていませんが、いずれもGIやGIIを使ってきたもので、実はGIII出走は初めてなんですよ。軽くは扱えないかもしれませんね」

守屋ダイワキャグニーは、菊沢師が“今までは暑さに弱かった”と話していたように、過去に7~8月に出走した経験はないんですが、今回は“段々と成長してきたのか、暑さにもヘコたれることなく調教を積めるようになってきたので、ここを使うことに。馬なり中心で仕上げてきたが、気配はいいし仕上がったと思う”とのことでした。初の新潟コースについても“向正面が長いし、掛からないよう用心のため馬具を替えた。似たコース形態の東京で良績が多いし合っているハズ”と。“ただ、ハンデはコンマ5キロ重いよね”と苦笑しながらこぼしてもいました。確かに、重賞未勝利馬でトップハンデを背負うのはかわいそうですが、チャンスは十分あると思いますよ」

木谷「色々調べてたんですけど、ルメール&藤沢和厩舎のコンビ、土曜の札幌4Rを勝ったのでJRA通算100勝目なんですよ! このコンビは通算の勝率が3割超えですし、複勝率も6割超。そうなるとやはりレイエンダでしょうね」

デスク「珍しく木谷が本命サイドを推奨したから、というわけではけっしてないんだが、俺はショウナンバッハを狙ってみるぞ。昨年の3着馬で先着を許した2頭が今年は不在、というだけでも十分な買いの材料になると思うんだが、そこから1年経っても力に衰えは見せていないからな。レイエンダにコンマ5秒差4着のエプソムCにしても、当時の同斤量から、ハンデを3キロ貰う形なら、ひょっとするとひょっとするかもだぞ」

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