掛け値なしに強かったマリアライト 2着ドゥラメンテは底力を見せるも…

佐藤直文 レース回顧
宝塚記念
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強力4歳勢を捻じ伏せて マリアライトが宝塚で女帝の座に

 昨年のジャパンカップが2分24秒7の決着だったのに対し、ドゥラメンテのダービーは2分23秒2。ペースや馬場差を考慮しても比べ物にならないほどの数字だ。そして、皐月賞やダービーではドゥラメンテに歯が立たなかったキタサンブラックが、春の天皇賞を制したことからも、現4歳世代の強さは歴然としていると言っていい。ドバイではレース前の落鉄という不運に泣いたが、国内に戻れば地力の違いを見せてくれるはず、そう信じて◎を打った。予想上は“注→◎”だから的中なのだが、勝つと信じていたドゥラメンテの2着という結果からは、正直なところ“会心の的中”という心境にはなれない。

 好枠からスタートも決めたキタサンブラックが、絡まれることなくハナに立ち、前半1000m通過が59秒1。馬場を考えれば少し速かったと言えるが、この淀みのない流れを3角過ぎからマクリ気味に進出し、直線で逃げ込みを図るキタサンを力で捻じ伏せたマリアライトは、掛け値なしに強かった。急仕上げ気味だった前走とは雲泥のデキであったことも確かだが、前で流れに乗って運んだ有馬記念とは全く違う競馬で勝った、という点でも高い評価を与えていい勝利だろう。今後も、勝負根性や底力の生きる競馬になれば、コースや距離、そして相手を問わないはずだ。

マリアライト

4歳勢を退けてマリアライトが宝塚記念を制覇(撮影:日刊ゲンダイ)

 その“マリアライトが勝った”というより、“ドゥラメンテが負けた”レースとして、ファンの記憶に残りそうな一戦となったわけだが、敗因を挙げるなら、直線でスンナリと外へ持ち出せなかったということか。残り100mくらいの届きそうもない位置から、最後は底力を見せて2着に浮上したわけだが、入線後のアクシデントでジョッキーが下馬。生死にかかわるような重傷ではないとはいえ、とにかく無事を祈るばかりである。

 3着キタサンブラックは、道中で2・3番手で運んだ馬たちが揃って失速した流れを考えれば、負けて強しだ。有馬記念以降は常に逃げる形の競馬だが、一戦毎に内容は進化している。おそらくドゥラメンテ不在となる秋は、再び主役としての走りを見せてくれるだろう。

 4着ラブリーデイは、流れを考えればこれまた頑張ったと言えるが、上位3頭とは力の差があった。ただ、昨年はうまく立ち回って勝ったとはいえ、距離は2000mまでの印象を受ける馬。もっと時計のかかる馬場になっていれば、際どい勝負に持ち込めたかもしれないが…。

 5着ステファノスは、逆に渋った馬場で少し持ち味を殺された形だが、昨年秋の天皇賞2着馬で、今回もラブリーデイに次いでいるのだから、力は出し切ったと見ていい。要は、上位3頭が秋天を上回るハイレベルであったと言うことだ。

 強い4歳勢の一角として人気を集めたアンビシャスは、厳しい流れでの先行策が応えたとも言えるが、今日のような馬場はサッパリの馬だろう。いつもより前目で運んだシュヴァルグランは、直線を向いてゴチャつく不利があったとはいえ、脚もなかった。トーホウジャッカルは好位グループで真っ先に手応えを失ったあたり、まだ復調途上だったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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