8分の仕上げで圧巻の大外一気 ブラストワンピース秋は主演で

佐藤直文 レース回顧
新潟記念
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精神面でも示した成長 ブラストワンピース

 サマー2000シリーズの最終戦であるが、優勝の権利を持っていたのは僅か1頭のみで、上位人気の顔ぶれを見ても、ここから秋の大舞台へ飛躍を誓う馬たちの戦いとなった印象は拭えない。酷暑のせいもあったとはいえ、延長線上にGIのある“スプリント”はともかくとして、“2000”やレース数の少ない“マイル”のサマーシリーズにおける存在価値が、改めて問われる今年の夏だったように思う。

 ブラストワンピースは、最内枠に加えてスタートが一息だったこともあってか、道中は後方からの追走。その分、直線でもスムーズに大外へ持ち出すことができ、ノーステッキで楽々と突き抜けた。水曜の美浦の時点では気持ち重いかと思われた馬体は、輸送もあってマイナス2キロ。ただ、あくまで先を見据えた8分の仕上げだったことは確かであり、それでこれだけのパフォーマンスを見せたのは、さすがにダービーで2番人気の支持を受けた馬ならではであろう。気負う面も見せた春の走りと比べ、精神面でも成長を示したと言えるだけに、秋の大目標に向けて前途洋々の一戦となった。

ブラストワンピース

大外を突き抜けたブラストワンピース(白帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着メートルダールは、道中最後方でジックリと脚を溜め、直線では勝ち馬の後を追うようにして伸びたもの。その勝ち馬よりもハンデは3キロ重く、プラス20キロの馬体も明らかに太かったことを考えれば、後方待機組向きの流れになったとはいえ、十分に力は示したと言える。

 3着ショウナンバッハも、後方でキッチリと折り合いが付いて、久々にこの馬らしい末脚を見せた形。7歳を迎えても春先から状態自体は良かった馬であり、適条件と言える新潟外回りと53キロの軽ハンデで、ようやく結果が出たと言えよう。

 4着エンジニアは、ラストの瞬発力勝負で後れを取ったものの、重賞初挑戦でこれだけ走れば上々の首尾。目下のデキの良さも生かしての好走だった。

 5着メドウラークは、冒頭にも記した唯一のサマー2000王者の権利持ちであり、優勝の条件が5着以内に入ること。道中はコースロスを最少限に抑え、直線で内から馬群に寄せて行っての狙い通りの結果は、それで1着賞金とほぼ同じボーナスを取得できたのだから、陣営もしてやったりであろう。

 セダブリランテスは、57.5キロを背負っての瞬発力勝負では、そもそも分が悪かったと言えるが、自身の仕上りも8分程度だった印象。グリュイエールは、序盤に出して行ったところで折り合いを欠き、鞍上も落ち着かせることができなかった。あれでは全くいいところがなかったのも、仕方ない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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