フロックではない! 本格化したディサイファ&ベルカントが秋のGI獲りへ

【佐藤直文 先週のレース回顧】
佳境を迎えたサマーシリーズ。2000シリーズ第4戦の札幌記念は、ディサイファが初のGII制覇を成し遂げ、秋のGI戦線へ存在をアピールした。スプリントシリーズの第4戦、小倉の北九州記念は、前走のアイビスサマーダッシュに続いてベルカントが重賞連覇。シリーズ王者へ、一歩抜け出す形となった。

佐藤直文 レース回顧
札幌記念北九州記念
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着差以上の横綱相撲で ディサイファ 【札幌記念】

 ハープスターとゴールドシップが出走し、しかも壮絶なマッチレースを演じた昨年ほどではないにしろ、今年もGI馬2頭をはじめ、好メンバーが揃ったと言える札幌記念。そのGI馬2頭に加えて一連の実績が評価されたラストインパクトの3頭が上位人気に推されたが、これらはいずれも札幌はおろか函館にも出走実績がない、洋芝初体験だった馬たちだ。結果的に3頭揃って馬券対象外となったのは、状態面の問題もあったかもしれないが、その辺も影響したのではないだろうか。

 レースは注文通りにトウケイヘイローがハナへ行く展開だったが、もともとスローの溜め逃げで、というタイプではなく、いかに気分良く走ることができるか、というタイプ。前半1000m58秒9という速いラップとなったのも、仕方ないだろう。そして、これをガッチリとマークする形で運んだのが、内からラキシス、その外にディサイファの2頭だったが、3角からはトーホウジャッカルも加わった厳しい流れの中で、抜け出して押し切ったディサイファは、着差以上の強い内容であった。前走のエプソムCが消極的な競馬で脚を余したがゆえの積極策だったと思えるが、それにしてもこれだけのタイトなペースを、自分から勝ちに行く競馬だったのだから、これは完全本格化と見るべきだ。脚質の幅も広がったという点でも、秋が楽しみになったと言える。

 2着ヒットザターゲットは、道中でしっかりと脚を溜め、直線ではゴチャ付きながらも、ゴール前で外へ持ち出されてから矢のような伸び。展開がハマったことは確かだが、持ち前の一瞬の脚は健在であり、目下の状態が維持できれば秋は一暴れできそうだ。

 3着ダービーフィズも、脚を溜めての直線勝負で、インから鋭い伸びを見せたものだが、前走から斤量3キロ増えて、相手も強化されていたことを考えれば立派な内容。これまた秋へ繋がる一戦となった。

 4着ヤマカツエースは、前走に続いての大善戦。洋芝が合うのは確かだろうが、前走以上に速い時計の決着に対応したという点で、本物と見ていいかもしれない。

 洋芝初体験の人気3頭だが、ラキシスは勝ち馬と同じ位置から伸びを欠いたもの。洋芝適性もあったろうが、これだけの速い流れを経験したのも初めてで、自分の競馬ができなかったように思える。ラストインパクトは、プラス8キロでやや余裕残しの仕上げ。それでも勝ち負けになるだけのレベルに達していないということだろう。トーホウジャッカルは、早目に仕掛けた菊花賞と同じパターンの競馬だったが、らしい伸びが見られなかった。これまた洋芝の影響かもしれないが、ここまで負けるのは、それ以外に敗因があるのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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