差し切り快勝モンドキャンノ 折り合いピタリ、1600mでも大丈夫

佐藤直文 レース回顧
京王杯2歳S

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ピタリと折り合いスパッとキレた 行く手に朝日のモンドキャンノ

 テンの3ハロンが35秒7のスローペースだったが、次の1ハロンも12秒台のラップ。1200m戦を勝ってきた馬が多い組み合わせだったが、これだけ中盤が緩んだことにより、折り合いを欠く馬も続出し、このあたりはいかにも若駒のレース、といった印象を受けた。

 そんな中で、モンドキャンノは、序盤こそ行きたがる素振りを見せたが、中団の後ろでしっかりと折り合いを付けたあたりは、さすがルメール騎手。前に有利な流れではあったが、先団を見る形で運んだことにより、仕掛けのタイミングもドンピシャで、メンバー唯一の33秒台の上がりで差し切った。今日のように折り合えるなら、距離も1600mまでは大丈夫であり、朝日杯の有力候補に名乗りを上げたと言える。

モンドキャンノ

スパッとキレたモンドキャンノ(桃帽)が差し切り勝ち(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着レーヌミノルは、自身に有利な流れだったことを考えれば、着差以上の完敗と言えるが、距離延長を意識するあまり、少し消極的な競馬になった印象を受けた。結果論ではあるが、今日の流れなら、積極的に運んでいれば勝てた可能性はある。現時点ではスプリンター志向と言えるが、レースセンスは高い馬だけに、これまた距離の融通性はありそうだ。

 3着ディバインコードは、スタートも良く普通の競馬ができて流れ込んだ形。まだ、メリハリの利いた競馬ができない現状では、これが精一杯と言えるが、能力自体は改めて示したのではないか。

 4着コウソクストレートは、今日の流れでは出遅れが全てだったと言えるが、それでもここまで追い上げたあたりは能力の証だ。距離自体は1400mがピッタリの馬であり、いずれはこの距離で重賞を勝てるはず。

 5着タイセイブレークは、枠なりにインをロスなく立ち回って3着争いに加わったもの。まだまだ良くなるのは先だろうが、センスの良さは示した形だ。

 レヴァンテライオンは、イレ込みがキツく、ペースが緩んだ中盤でも持って行かれ気味だったもの。距離云々ではなく、今日のところは能力をフルに発揮できなかった。◎を打って個人的に期待していたドゥディは、直線で巧く捌くことができなかったもの。3着馬とは新潟で差のない競馬もしている馬であり、この一戦で見限ることはできない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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