トンネル抜けて安田も見えた イスラボニータが復活V

佐藤直文 レース回顧
マイラーズカップ
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直線でも冷静に内から イスラボニータ

 ハナへ行きたい馬が不在で、前半1000m58秒8のラップも開幕週の絶好の馬場を思えばスローと言って良かった。結果、レースの上がりも33秒4では、後方待機組には出番がない一戦となった。

 イスラボニータは、大外枠から好スタートを決めながら、ルメール騎手は馬群の切れ目でスッとインに潜り込んだ。その分、序盤の位置取りは悪くなったが、中盤の緩んだ流れを利用して内々を回ってポジションを上げ、4角では射程圏に。直線でも冷静に内をつき、最後は馬の間を割って突き抜けたもので、これまた見事な騎乗だったと言える。3年前のセントライト記念から長いトンネルを抜けての復活Vとなった形だが、別にその間も不振が続いていたわけではなく、勝ち運に恵まれなかっただけのこと。そういう呪縛から解き放たれたことで、安田記念でも期待できるだろう。

イスラボニータ

約2年7ヶ月ぶりの重賞制覇を飾ったイスラボニータ(桃帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着エアスピネルは、中団外目で流れに乗る形で、今日の半馬身差は外を回った分だけだろう。器用さ、という点でも勝ち馬に劣っていたと言えるが、安田記念はそういう器用さに欠ける面をカバーできる舞台でもあり、本番での逆転も十分ありうる。

 3着ヤングマンパワーは、道中2番手から注文通りの競馬ができていたが、最後は上位2頭の瞬発力に屈したもの。もっとタフな流れで先行しての渋太さが生きる競馬になれば、本番でも可能性はある。

 4着ブラックスピネルは、前走こそ鮮やかな逃げ切り勝ちを収めたが、タニノギムレット産駒らしく本来は器用なタイプではなく、差しに回った今回、勝負どころで置かれてしまったあたりにそれが窺えた。最後は猛然と前を追い詰めて能力は示したと言えるのだが…。

 5着サンライズメジャーは、何も行く馬がおらず、押し出される形でハナへ。本来の競馬ではなかったとはいえ、それでも掲示板を確保できたほど緩い流れだったということだ。

 プロディガルサンは、発馬で後手を踏んで後方から。腹をくくっての直線勝負だったが、今日の流れでは届かなくて当然だった。ダッシングブレイズにも同様のことが言えるが、4角で並んでいた4着馬にアッサリ突き放されたあたり、一線級とは力の差もあったように思える。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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