因縁の舞台で 距離も克服したダッシングブレイズが見事に復活

佐藤直文 レース回顧
エプソムカップ
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Vロードギリギリのラインを選択 ダッシングブレイズ

 梅雨入りしたとはいえ、東京の週末は降雨もなく、馬場管理の進歩もあって良好な状態をキープしていた芝コースだが、さすがにCコースも3週目を迎えて、馬場の中ほどから外がVロードとなっていた。通常ならそこを狙った差し・追込勢の台頭があっていいのだが、前半1000mが59秒7のスローペースに加えて、先行好位勢のコース取りも巧みだったことで、後方待機組には出番のない一戦となった。

 ダッシングブレイズは、好位で流れに乗り、直線ではロスを避けて押し切りを図る先行勢の内、馬場のいいギリギリのラインを選択。坂を上がってから、一旦は伸びが止まりかけたが、ゴール前でもう一伸びして前を捕らえ切った。思えば昨年2月の東京新聞杯では1番人気の支持を受けた馬。そこでの落馬のアクシデントをきっかけに、歯車の噛み合わない競馬が続いていたが、因縁とも言える東京の舞台で、当時と同じ鞍上で復活を果たした形だ。距離も克服できたことで、今後の選択肢も広がったと言えよう。

ダッシングブレイズ

最後に半馬身だけ前に出たダッシングブレイズ(緑帽)が重賞初制覇(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着アストラエンブレムは、前走の反省も含めて、今回はしっかりと前を見る位置で運び、目標とした逃げ馬はキッチリと捕らえたのだが、その内にいた勝ち馬の抜け出しには抵抗できなかった。この距離なら本来はジックリと脚を運んだ方が持ち味が生きる馬だと思えるが、後方待機ではノーチャンスだったことも確かで、上手に立ち回った一戦ではある。

 3着マイネルハニーは、注文通りのマイペースの逃げだったが、結果的には少しペースを落とし過ぎで、もっと後続に脚を使わせる逃げの方が良かったのかもしれない。ただ、これはこれでしょうがなく、持てる力は出し切ったと言える。

 4着クラリティシチーは、道中は人気の2着馬をマークする形で好位をスムーズに運べていたが、直線の勝負どころでスッと離されてしまったもの。ただ、上位3頭がそれなりに完璧に運んでいたことを考えれば、復調を示す内容だったと言える。

 5着バーディーイーグルは、道中はノーチャンスの後方待機だったが、直線ではロスなくインを狙い、荒れ馬場を苦にしないタイプでもあり渋太く差を詰めたもの。直前に一雨でもあればハマッたのでは、と思えるレースぶりであった。

 タイセイサミットは、控えて中団からの競馬では厳しい流れだった言えるが、別定56キロではこんなものかもしれない。デンコウアンジュは、同じスローペースだったとはいえ、前走ほどノビノビと走れてはいなかった。ハマるには色々と注文の付くタイプであろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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