ロンドンタウンが驚愕のレコードV 2着テイエムジンソクは「4角先頭なら…」

佐藤直文 レース回顧
エルムS
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こんな競馬ができたのか ロンドンタウン

 水の浮いていた前日から適度に乾いて最も速い時計の出るダートに。朝から他のレースに騎乗してきたジョッキーたちも、その速さを体感できていたはずで、逃げた馬の前半1000m59秒2というラップもけっして速いとは思わなかっただろう。しかしながら、単勝1.5倍の大本命馬が勝負どころでも手綱を抑えて2番手で運ぶ姿を前に見ると、後続のジョッキーたちがおいそれとは動けなかったのも仕方なかろう。

 そんな中で、ロンドンタウンは、好位のインから本命馬を常に見る形で運び、勝負どころでも絶好の手応え。あとは目標をキッチリと交わすだけ、という着差以上の完勝だった。栗東から函館、そして札幌へという2度の輸送を経て馬体が絞れていたこともあったが、こんな競馬ができる馬だったか、というのが正直な感想だ。良馬場ダートでは追走に苦しむ面も見せる馬だが、今日のような馬場も合っていたのだろう。

 2着テイエムジンソクは、少しハミを噛んでいたとはいえ、本来は2番手からでも競馬ができる馬。勝負どころから4コーナーでの逃げた馬との手応えの差も歴然としていて、直線ではどれだけ後続をちぎるのか、とすら思えたが、勝ち馬に並ぶ間もなく交わされたばかりか、逃げた馬さえハナ差捉えるのがやっととは…。結果論ではあるが、逃げた馬を可愛がり過ぎたと言えそうで、4コーナー手前から先頭に立つ形であれば、勝ち馬の追撃さえも凌げていた可能性は高い。

 3着ドリームキラリは、今週から一年ぶりに復帰した三浦騎手がとにかくいい逃げを打った。テイエムの内の枠だったことも良かったが、常にプレッシャーをかけられるキツい流れの中で最後の最後まで抵抗できたことは、今後の糧となるだろう。

 4着コスモカナディアンは、金縛り気味だった後続グループにあって、丹内騎手が勝負どころからステッキを入れて追い上げて行ったが、如何せん前が止まらなかった。時計もこの馬には速過ぎたと言えるだろう。

 5着ショウナンアポロンは、道中は最後方からという、横山和騎手が父を彷彿とさせる大胆騎乗で、4コーナーでもインから外へスムーズへ持ち出して、それなりにハマってはいたが、これまた前が止まらないことには…。

 ピオネロは、輸送に弱い面があり滞在競馬は合っていたはずだが、今日の行きっぷりの悪さは、明らかに状態が本物ではなかった印象を受けた。クリノスターオーは、少々無理をしてでも前に行けば渋太さを発揮する馬だが、今日は途中から押しても全く進んでいかなかった。こういう時計の速い馬場はダメなのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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