菊戦線に新星現る ミッキースワローが皐月賞馬を子供扱い

佐藤直文 レース回顧
セントライト記念

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菊花賞でも有力の一頭 ミッキースワロー

 台風一過の好天に恵まれた月曜の中山は、朝の時点では芝は重馬場だったが、気温の上昇とともに回復も進み、セントライト記念のレース直前には発表も良へと変わった。とはいえ、パンパンとは言えない馬場での落ち着いた流れだったにもかかわらず、決着時計が馬場改修後のここ2年を上回ったという点では、皐月賞馬アルアイン以外に重賞勝ち馬のいないメンバーでもハイレベルの戦いだったと見ていい。

 ミッキースワローは、スローな流れでもスムーズに折り合って、道中は常にアルアインを見る形での徹底マーク。直線では先に仕掛けて抜け出したアルアインを追う形で、坂下までは馬体を併せられなかったが、坂上からグンと伸びて並ぶ間もなく差し切ってみせた。今日の馬場で上がり33秒4の数字もかなり優秀であり、前述したようにけっしてメンバーに恵まれた勝利ではない。今週の神戸新聞杯の結果如何にかかわらず、菊花賞でも有力の一頭となるはずだ。

ミッキースワロー

アルアイン(青帽)を並ぶ間もなく差し切ったミッキースワロー(赤帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着アルアインは、多少余裕のある体つきだったとはいえ、トライアルとしては十分な仕上げに映った。好位をソツなく立ち回ってしっかりと勝ちに行く競馬自体は悪くはなく、今日のところは勝ち馬を褒めるべき。叩いての上積みが見込める本番へは視界良好と言える内容だった。

 3着サトノクロニクルは、発汗とうるささが目に付き、勝負どころでの反応も一息だった。それでも、最後にもう一度伸びてきたように、体力はある。本番は距離もどうかと思えるが、いずれにしろ本当に良くなるのは来年かもしれない。

 4着スティッフェリオは、積極的に運んで最後は上位馬の決め手に屈したとはいえ上々の内容。自己条件に戻ればアッサリのクチだろう。

 5着プラチナヴォイスは、勝ち馬同様にアルアインを見ながら運んだが、決め手の差は歴然としていた印象。

 クリンチャーは、プラス18キロの馬体は成長分もあったと思えるし、今日の流れでの先行ならもっと粘れていいはず。体は成長していても中身の成長が一息だったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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