今回もまたキレにキレた 今ならGIも狙えるミスパンテール

佐藤直文 レース回顧
京都牝馬S

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時計や着差以上に強い内容 ミスパンテール

 前半3ハロンが36秒1と、荒れた馬場状態を考えてもスローな流れ。結果、1分23秒0という良馬場での重賞とは思えない平凡な時計の決着となったが、かと言ってメンバーレベルが低かったと判断するのも早計だろう。特に1・2着の4歳馬はかなりの瞬発力を見せて、改めて世代牝馬のレベルの高さを示したと言える。

 ミスパンテールは、直線を向いたところで外から蓋をされる形となったが、鞍上が焦ることなく進路を確保して、前走同様のキレ味で差し切ったもの。ダイワメジャー産駒らしからぬ鋭い決め手を持っており、時計や着差以上に強い内容だった。キャリア1戦に加えての久々だったチューリップ賞で2着した素材は間違いなく一級品であり、軌道に乗った今ならGIも狙える器だろう。

ミスパンテール

1番人気に応えたミスパンテールが重賞連勝(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着デアレガーロは、これまた相手が悪かっただけで鋭い決め手を見せたもの。デビューから2連勝を飾りながら、クラシックの舞台には立てなかったが、前走の勝ち方などを見ても、牝馬重賞ならいつでも勝てる力があることは確かだ。今後が楽しみである。

 3着エスティタートは、4コーナーで一番外を回って勝ち馬を抑え込み、一旦は抜け出す形だったが、最後は力の差で上位2頭に屈したもの。自己条件に戻ればいつでも、といったところだろう。

 4着エンジェルフェイスは、先頭に立つシーンはなかったものの、直線でよく上位馬に食い下がっていた。1年もの長いブランクを経ての完全復調で、これまたまだ上を目指せそうだ。

 5着ワンスインナムーンは、押し切っていい流れだったことを考えれば案外の結果だったが、大幅に馬体を減らした前走からまだ戻り切っていなかった印象。最後は内外の馬場差もあったかと思えるだけに、次に望みは繋ぐ競馬ではあった。

 ソルヴェイグは、直線を向いたあたりでは手応えもあったように見せたが、思わぬ失速。調教量自体は足りていただけに、プラス10キロの馬体増が響いたとは思えない。軽い馬場向きで、今の時計のかかる馬場が向かなかったのか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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