レシステンシアより勝ち馬が「一枚上」 大敗サトノインプレッサは「距離が…」

佐藤直文 レース回顧
NHKマイルカップ

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魅せたミルコの真骨頂 ラウダシオン

 前半800mが46秒0、そして後半800mが46秒5というラップタイムは、ごく平均ペースと言える数字だが、今日の馬場なら1分31秒台が出てもおかしくなかった中で1分32秒5の決着だったことを思えば、実質はスローな流れだったと見ていい。加えて、直線での向かい風により、前で運んだ馬が上位を占める決着となったのも当然だったか。

 ラウダシオンは、立ち遅れ気味のスタートから押して押して2番手のポジションに。おそらく鞍上が思い描いていた位置取りだったろうが、直線を向いても手応えに余裕があったためか、後続を待たずに相手を2着馬に絞って追い出されたもの。このあたりの判断は、大一番に強いデムーロ騎手ならではであったが、それに応えて最後まで脚を伸ばした馬自身も強かった。マイルはギリギリの距離かと思える馬だが、持ち味を最大限に引き出されての快勝だったと言える。

ラウダシオン

Mデムーロ騎手に導かれた9番人気ラウダシオンがGI制覇

 2着レシステンシアは、東京コースも左回りも初めてで、しかも消耗戦となった桜花賞から中3週の厳しいローテーションだったが、自分の競馬に徹したことで、目標とされながらも2着に確保した形。桜花賞同様に力は示したが相手が一枚上だった。

 3着ギルデッドミラーは、そこまでの流れではなかったことで、好位からイメージ通りの競馬ができたもの。折り合いもスムーズで力は出し切れたと言える。

 4着タイセイビジョンは、2着馬の直後という絶好のポジションだったが、直線を向いたところで内に閉じ込められる形となり、勝ち馬と2着馬の間を割るスペースを探しているうちにスッと離されてしまった。あそこをスムーズに捌けていれば、2着はあったかもしれない。

 5着ルフトシュトロームも、外枠もあって流れに乗ることができなかったが、後方から掲示板に載ったのはこの馬だけであり、能力は十分に示したと言える。

 サトノインプレッサも、外枠から出負けしたとあっては仕方ない面もあったが、初めての高速決着に対応し切れなかったのに加え、距離ももっとあっていいタイプだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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