ケンタッキーダービーも夢じゃない!? バニシングポイントに★8つ

優馬2歳馬チェック

「とにかく強い」世界を見据える良血馬 バニシングポイント

8/2(日) 札幌5R 2歳新馬 芝2000m
バニシングポイント 牡 馬体重:484kg
★★★★★★★★ 8点
騎手:ルメール 厩舎:(美) 藤沢和
生産:Whisper Hill Farm LLC(米国)
馬主:長谷川祐司
父Tapit
母Unrivaled Belle(Unbridled’s Song)

スタート直後からコロコロと手前を替えていたが、2F目に10秒8を刻んで大外枠からハナへ。3角辺りから徐々にペースアップすると、後続を引き離していき、直線は持ったままで独走態勢。結局、2着に1.1秒差をつける圧勝劇でデビューV。とにかく「強い」の一言で、今後が楽しみになる勝ちっぷりだった。★8の評価は現時点での牡馬最高点。

馬体診断

パドックでは2人引きでもウルさくはなかったが、まだ仕草や集中力の面で幼さはある様子。バランスの取れた馬体構成で丸みもあり、その点は本邦で見るTapit産駒と似通っている。ただ、トモを中心にまだ緩さはある。成長分を残しており、決して早熟ではない。実戦では手前を頻繁に替えていたが、替えないよりはマシで、経験を積んで集中力も付いてくれば解消されるだろう。

血統診断

父Tapit、母の父Unbridled’s Songはともに北米リーディングサイアーを獲得したことのある、アメリカを代表する名種牡馬。Tapitの日本での代表産駒はテスタマッタ(フェブラリーS)、ラニ(米三冠に挑戦)らダート馬が中心だが、芝でもラビットランがローズSを勝っている。母Unrivaled BelleはGI・BCレディースクラシックの勝ち馬で、本馬の全姉Unique BellaもGI・3勝と活躍。これほどの良血馬、ダートでの走りも見てみたいし、本場アメリカでどうなのか、というのも興味深い。藤沢和厩舎はこの世代がクラシック挑戦の最終世代。米GI・ケンタッキーダービー参戦のプランもあるようだが…。

将来性まとめ→血統的には将来はダート路線、という見立てだが、芝適性を示したのは大きな意味がある。まだ成長途上でもあり、ポテンシャルは間違いなく重賞級。