ソダシ“超一流”として復活 デアリングタクト&レイパパレは「仕方ない」

佐藤直文 レース回顧
ヴィクトリアマイル

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輝きを取り戻した純白のヒロイン ソダシが芝のマイルで完全復活

 心配された週末の雨も、芝は前日のうちに良馬場まで回復。道悪を前提として予想を組み立てた側としては、少々面食らった感を受けたが、紛れのない力勝負となったことは、久々に2万を超える大観衆となったファンにとっても良かったことだろう。

 ソダシは、スタートを決めて自分のリズムで好位を追走できたあたり、状態の良さとともに精神面での成長も示した走り。前の組に有利な流れだったとはいえ、圧勝劇を演じたアーモンドアイやグランアレグリアら近年の勝ち馬との比較でも全く遜色がないと言える完勝であった。距離やダートと様々な選択肢を試されてきたが、やはり本質は芝のこの距離でこその馬であり、牝馬のカテゴリから抜けた超一流マイラーの資質をアピールしたと言えよう。

ソダシ

2馬身差をつける復活劇を演じたソダシがGI3勝目

 2着ファインルージュは、中団前目の理想的なポジションでスムーズに流れに乗って、ゴール前で混戦の2着争いを制した形。直線を向いたところで前の馬に寄られて躓く不利があったのは痛かったが、着差を考えればそれがなかったとしても着順は変わらなかっただろう。

 3着レシステンシアは、ハナに行き切れなかったとはいえ、番手から運ぶこの形がベストと言える馬。距離延長にも対応して渋太さを発揮したが、もう少し馬場が渋っていればチャンスはあったかもしれない。

 4着ローザノワールは、ケレン味のない逃げで残り3ハロンあたりからペースを上げて後続を離す形。最後は捕まったとはいえ、自分の型に持ち込んで見せ場を作ったのは立派な走りだった。

 5着ソングラインは、3コーナーで躓いてリズムを崩してしまったが、最後はよく差を詰めていた。ただ、スムーズに走れていたとしても、このメンバーでは厳しかったかと思える。

 デアリングタクトは、数字ほど太くは見せなかったが、やはり長期休養明けでは本来の走りができなかったのも仕方はない。レイパパレは、スタート直後に躓いて落馬寸前の不利。その時に右の鐙も外れたように見えたが、そこから持って行かれ気味に脚を使ってしまっては、今日の結果も仕方はない。ただ、この馬に限ったことではないが、久々に大観衆を前にしたことによるイレ込みなどのメンタル面の問題は、今後も留意しておかねばならないだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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