【中山金杯回顧】明暗くっきり “好判断”のリカンカブール 11着エピファニーは「制御きかず」

佐藤直文 レース回顧
中山金杯

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鞍上のファインプレーにも助けられ リカンカブールが後続を完封

 前半1000m通過が60秒4というのは、例年のこのレースなら平均以上の適度な流れを示す数字。しかし、直前の3歳オープン、マイル戦のジュニアカップでも1分32秒5の決着だったように例年よりも高速化していた馬場では、スローな流れだったと言える。実際に後半の5ハロンは全て11秒台の淀みないラップとなり、前の組に有利な展開となった。

 リカンカブールは、近走では後方でジックリ構える競馬を続けて結果も出していたが、スタートからポジションを取りに行って好位のインに収まる形。今回がテン乗りとなった津村騎手だが、時計が速く前が残る馬場で固定観念にとらわれずに出して行った好判断が光った。4コーナーでスムーズに先団馬群の外へ持ち出し、抜け出してから後続が迫っても最後まで手応えに余裕のあった完勝ぶり。前走のチャンレンジCと比べてメンバーレベルが落ちたこともあったが、目下の充実ぶりであれば、さらに上のレベルの馬たちとの戦いも楽しみとなるだろう。

リカンカブール

5番人気リカンカブールがテン乗り津村騎手に導かれ完勝のゴール

 2着ククナは、中団で流れに乗って直線で馬群を割って鋭い脚で前に迫ったもので、状態を持ち直してきた上に、ベストの2000mで54キロと条件も揃っていたか。中団以降から上位に来たのはこの馬だけであり、かなり評価できる内容でもあった。

 3着マイネルクリソーラは、外枠から出して行って好位で流れに乗る形。勝ち馬同様に近走とは違う積極策が功を奏したと言えるが、中山のコース適性自体も高い馬だろう。

 4着ボーンディスウェイは、前々で自分の競馬はできていたが、終いの脚比べとなっては分が悪いだけに、もう少し速い流れで先行したかったところだ。

 マテンロウレオは、道中で不利が重なったこともあったが、4コーナーであれだけ外を回らされては届かない流れ。ちょっともったいない競馬になってしまったか。エピファニーは、折り合い面で課題のあった馬だが、それにしても今日は制御が利かなかったのが全てだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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