強い内容でヤングマンパワーが関屋記念V 秋のマイル戦線でも注目

佐藤直文 レース回顧
関屋記念

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秋へ向けて もう悩むことはないヤングマンパワー

 序盤こそ先行勢が牽制し合ってガチャガチャした展開となったが、途中で一気にレッドアリオンがハナへ行って、2ハロン目が11秒1、3ハロン目が10秒8のハイラップを刻んだ。1分31秒8という好時計決着となったのも、前半で程良い流れとなったためだろう。

 ヤングマンパワーは、折り合いに課題のあった馬だが、道中5、6番手でキッチリと折り合えていた。精神面での成長を示したと言えるが、レッドが速い流れで引っ張ったことで折り合いも付けやすかったのだろう。スローな流れを前々で粘り込んだ昨年の3着とは違い、先に抜け出した2着馬をゴール前で捻じ伏せる強い内容だった。プラス12キロの馬体もけっして太くは見えず、これまた成長分。秋のマイル戦線が俄然楽しみになってきた。

ヤングマンパワー

折り合いピタリで重賞2勝目をあげたヤングマンパワー(桃帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ダノンリバティは、出入りの激しかった序盤をうまくやり過ごして、こちらも3番手で折り合えていた。人気のロサギガンティアをマークする形で流れに乗ったのも松若騎手の好判断だったと思える。ただ、一つ誤算だったのが、ロサが止まって早目に抜け出す形となったことか。最後は逆に勝ち馬の目標となって差されたが、成長を示す走りであった。スローな流れなら経験値が生きるレースとなるが、今日のような流れなら、勢いのある4歳馬のワンツー決着も頷ける。

 3着マジックタイムは、後方でジックリと脚を溜める本来の競馬で、上がりは最速の33秒1。力は出し切ったと言えるし、これで届かなかったのは仕方がないだろう。

 4着ダンスアミーガは、道中は勝ち馬と同じ位置取りで流れに乗れていたが、追い出されてからスッと離されてしまった。それでも最後まで渋太く脚を使ったもの。前走の中京記念4着がフロックではなかったことを証明した形だが、やはり中京記念組を軽くは扱えない。

 5着ロサギガンティアは、レッドから離れた2番手で実質ハナを切る形。これはこれで悪くない戦法だったと思えるが、最後に甘くなってしまったのは、勝ちに行った分と、やはりマイルは1ハロン長いためだろうか。

 このところ好位からの競馬で結果を出していたピークトラムは、序盤に行きかけて控える形。上位2頭とそう変わらない位置で折り合えていたが、ここまで大きく負けるとは…。内で揉まれる形が良くないとも言えるが、前走の反動が出たのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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