フロックではない！ 本格化したディサイファ＆ベルカントが秋のＧI獲りへ

前走が伊達ではなかった　ベルカント　【北九州記念】

　小倉の北九州記念は、ダートコースが稍重だったように、中間の降雨の影響が残る緩めの馬場であったが、それを考えれば１分７秒３の決着タイムはかなり優秀だ。波乱度の高い重賞ではあるが、先行勢が飛ばして比較的バラけた展開になった上での高速決着で、実力通りの結果となったように思える。

　勝ったベルカントは、前走アイビスサマーダッシュの強さが伊達ではなかったことを示す快勝だった。コーナーリングの不安も、前述したバラける展開となったことで、４コーナーもスムーズに回ることができた印象。牝馬で５５キロという実質のトップハンデで、これだけの強さを見せたのなら、当然スプリンターズＳでも最右翼の存在となるだろう。

サマースプリントチャンピオンにも王手をかけたベルカント（撮影：日刊ゲンダイ）

　２着ビッグアーサーは、道中では前と離された位置取りだったが、これまたバラけたことによりスムーズに差を詰めることができた。デビューからの連勝がストップしたとはいえ、悲観すべき内容ではなく、直線に坂のあるコースの方が持ち味も生きそう。賞金的に微妙ではあるが、出走が叶えばスプリンターズＳでも期待できるはずだ。

　３着ベルルミエールは、自分の競馬に徹して、直線では一旦２番手に上がるかの勢いだったもの。１２００ｍの高速決着にも対応できたという点で、今後に繋がる内容だった。