来春のヒロイン候補はいまだ現れず? 夏の2歳戦を徹底回顧(牝馬編)

馬声人語優馬2歳馬チェック

牝馬で唯一重賞勝ち ブランボヌール

 世代最初の重賞、函館2歳Sを制したのがブランボヌール。前後半のラップが34秒1~36秒5と流れが向いたのも確かだが、馬なりで先頭に並びかけ、後続を3馬身半突き放したレース内容は確かに強かった。ただし、出走馬16頭のうち牡馬が4頭だけというメンバー構成であり、過信は禁物。ブランボヌール自身は母父がサクラバクシンオーという血統。パワーはあるが胴の詰まった馬体でマイルは正直、ギリギリだろう。

 先週の中山で500万特別のアスター賞を勝ったメジャーエンブレム。タイム的には平凡だが、ダイワメジャー×オペラハウスというパワー兼備の血統構成で、エアレーションの利いた開幕週の馬場、それも降雨の影響を受けていた馬場がマッチ。本来は長目の距離で良さが出る血統だが、距離短縮のマイル戦を制したことも大きな収穫。ラスト2Fを11秒3~11秒3でまとめたのも、とにかく好印象。「桜花賞」というコメントもあったが、どちらかと言うとオークストライアル辺りが適鞍か。

メジャーエンブレム

早々と2勝目をあげたメジャーエンブレム(写真は新馬戦勝利時、撮影:日刊ゲンダイ)

素質馬が目立った新潟組

 今夏の開催で牡牝を問わず目立ったのは新潟組だが、その中でもサプルマインドが繰り出した上がり3F32秒5は出色。母がスプリントGI馬のディープインパクト産駒というのはジェンティルドンナと一緒。しかし、潜在する血統背景は欧州のステイヤー血統で、距離が伸びても決してマイナスとは思えない。新潟で勝ち上がった牝馬の中で最も素質を感じたのがこの馬。

 なかなか話題になっていないが、ビービーバーレルの未勝利勝ちのパフォーマンスも素晴らしかった。3戦目での勝ち上がりだったが、新潟のマイルで1分34秒2、残り400m地点から1F10秒2の脚を使っている。それも逃げてのもの。2歳戦で同馬の走破時計を上回ったのは新潟2歳Sのロードクエストだけである。パイロ産駒で冠も「ビービー」、人気の良血達の陰に隠れて、人気の盲点になってくれれば…、と思わずにはいられない。

有馬記念特集

2024年有馬記念特集

有馬記念の結果、動画、出走馬一覧、単勝オッズ、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、歴史などを紹介する特集ページです。出走馬一覧には、単勝オッズやデータを合わせて掲載。

  • 特別登録
  • 予想オッズ
  • 想定騎手
  • 優勝馬名
  • 優勝騎手名
  • レース動画

優馬 2歳馬チェック

優馬 2歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週月曜か火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。