2億円の出遅れ、2億円の末脚 サトノフウジンは粗削りだが…

優馬2歳馬チェック

全兄ギベオン、母は米GI2勝 サトノフウジン

11/3(日) 東京4R 2歳新馬 芝1600m
サトノフウジン 牡 馬体重:470kg
★★★★★★★ 7点
騎手:石橋脩 厩舎:(美) 堀
生産:社台ファーム
馬主:サトミホースカンパニー
父ディープインパクト
母コンテスティッド(Ghostzapper)

当歳時のセレクトセールにて2億1600万円で取引された馬。レースは出遅れて後方から、しかも4角1~3番手の馬が2~4着を占めるという前残りの厳しい展開になったが、外から圧巻の末脚でまとめて差し切ってしまった。レースのラスト3Fが11秒8-11秒5-11秒4という加速ラップだったことを考えると、その価値は非常に高く、素質は一枚も二枚も上だったと言える。粗削りだが今後がとても楽しみ。

サトノフウジン

粘る先行各馬をゴール前でなんとか捉えたサトノフウジン(撮影:日刊ゲンダイ)


馬体診断

パドックではウルサイ面を見せており、レースでも出遅れたように気性面はまだまだ幼い様子。その反面、馬体はキッチリと仕上がっており、まとまりがあって理想的な体。柔らかな身のこなしと、スナップの利いた脚捌きからは、ディープインパクト産駒らしい瞬発力を感じさせる。体型的にはマイルがベストだろう。

血統診断

母はアメリカで走り、ダート1400mと1600mのGIを2勝。母父Ghostzapperはレコード勝ちしたBCクラシックなどGIを4勝、ダート1300mでもGIを勝っているように自在性のあるタイプだった。本馬の全兄ギベオンは中日新聞杯を勝ちに加えてNHKマイルCで2着がある。血統的にはマイル~2000mが守備範囲。

馬券の狙い目→血統的にも東京のマイル戦はピッタリの印象。距離は2000mまでなら…というタイプだが、とにかく気性面の成長は必須か。決め手比べなら重賞戦線でも通用。