もっと上で戦えるトリオンフ 7着クレッシェンドラヴは「失敗」

佐藤直文 レース回顧
中山金杯

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トップハンデも何のその 今年は大きなところをトリオンフ

 前半1000mは60秒2と、さほどの流れではなかったにもかかわらず、レースの上がりも35秒8での1分59秒5という決着。暮れまでのAコースからCコースに替わったとはいえ、全体的に時計のかかる馬場であり、コース適性以上にこういった馬場への適性が問われる一戦だったように思う。

 トリオンフは、道中2番手での追走だったが、3角過ぎから早目に鞍上の手が動いた割にギアが変わらなかったものの、直線で先頭に立ってから実に渋太く、2着馬の猛追をアタマ差凌いでのゴール。トップハンデ58キロを背負っていたことを考えても、着差以上の強さだったが、2走前には小倉で1分56秒9のレコード勝ちを果たした馬ながら、少し時計のかかる馬場でも抜群の適性を示したと言える。脚元さえ無事ならもっと上のステージで戦える馬でもあり、今後が楽しみになる走りであった。

トリオンフ

2番人気トリオンフ(奥青帽)が凌いで重賞3勝目をあげた(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ウインイクシードは、好位から勝ち馬を目標に理想的な競馬ができたが、上がりのかかる馬場で持ち味は存分に生かし切った。昨年の勝ち馬ウインブライトほどの巧者ぶりではないものの、中山コースでは今後もマークが必要だろう。

 3着テリトーリアルは、内枠を利したロスのない上手な立ち回り。瞬発力勝負となった前走では歯が立たなかったが、今日のような馬場も合っていた。

 4着ノーブルマーズにも、同じことが言えた。2000mは少し距離不足の馬ではあるが、立ち回りで巧くカバーした形だ。

 5着マイネルハニーは、中団から巧く馬群を捌いて直線坂下では十分に見せ場を作っていた。これまた、今日のような馬場はピッタリだろう。

 クレッシェンドラヴは、道中でズブいのはいつものこと。それでも追い通しで進出して抜け出した前走とは違い、直線勝負に賭けたのは結果的に失敗だったか。最後は脚も余っていただけに、少しもったいない競馬だったように思う。ザダルは、枠なりに外を回らされたことが響いたように思えるが、キレ味の生きる馬場の方がいいのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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