シンハライトとチェッキーノ 2強の明暗を分けたのは“コース取り”

佐藤直文 レース回顧
オークス
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馬群をこじ開けて一気の伸び シンハライトが桜の鬱憤を晴らす

 前半1000m59秒8のラップは、遅くはないもののけっして速くもない平均ペースの流れ。ただ、レースの上がり34秒5は過去10年で最速の数字だったように、けっして追い込み馬向きと言える展開ではなく、この流れを33秒5で上がった1・2着馬は、明らかに力上位だったと見ていい。そして、その勝負の明暗を分けたのは、コース取りに尽きるだろう。

 シンハライトは、適度に流れたこともあって、道中は後方でスムーズに折り合えた。直線ではハナから外へ持ち出す気はなく、馬群に突っ込む形となったが、前が壁になりながらも、スペースを見付けてからの伸び脚は見事であった。その際に他馬の進路を妨害して池添騎手は2日間の騎乗停止処分となったが、あのタイミングを逸していたら、どうなっていたか。少々ハラハラされられた勝利ではあったが、馬の能力自体は抜けていたと言える。これで桜花賞時の“3強”が、それぞれ春のGIを一つずつ勝ったことになるが、再び3強対決となることも考えられる秋華賞が早くも待ち遠しい。

シンハライト

馬群を割って伸びたシンハライトが接戦を制して樫の女王に(黒帽、撮影:日刊ゲンダイ)

 チェッキーノは、道中は勝ち馬とほぼ同じ位置取りだったが、勝負どころから外を回り、4コーナーでは馬群の大外へ持ち出して勝ちに行く競馬。そこから力でねじ伏せに行く、これまた強い内容の2着だったが、前述したように勝ち馬とはコースロスの差だけだった印象を受けた。ただ、これは勝ち馬が巧く馬群を捌けた故の敗戦であり、けっして鞍上を責めることはできない。むしろ、力は出し切れた満足できる騎乗ぶりだったのではないか。

 3着ビッシュは、中団から早めに仕掛けて、残り400mの地点では先頭に立つ形。結果的には仕掛け早だったかもしれないが、これはこれで能力を示す競馬だった。キャリアを考えれば、まだまだ伸びしろのある馬でもあり、成長次第では秋にはトップレベルとの差も埋まる可能性が十分にある。

 4着ジェラシーは、道中シンガリから直線に賭けた形で、スパっとはキレないものの、ジリジリと長くいい脚を使っていた。上位3頭とは力の差もあったと言えるが、もっと距離が延びていい馬かもしれない。

 5着ペプチドサプルは、直線で3着馬の外から、一瞬は“オッ”と思わせる見せ場十分の内容。ただ、最後に苦しくなったあたりが距離の壁だったか。2000mくらいまでの馬なのだろう。

 デンコウアンジュは、直線で勝ち馬にぶつけられる不利があったが、その直前に前がポッカリ開きながら伸びることができなかったものであり、不利がなくても厳しかったか。エンジェルフェイスは、道中2番手から気分良く運べていたが、ラスト1ハロンで止まったあたりは、距離が長かったのであろう。アットザシーサイドも、同様に距離が長かった。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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