“競馬に絶対はない” 完璧なレースぶりでレーヌミノルが怪物退治

佐藤直文 レース回顧
桜花賞
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追い出しピタリ レーヌミノルにサクラ咲く

 心配された雨も朝には上がり、芝は9レースから稍重へと回復したが、道悪に変わりはなかった。そういった馬場を考えると、前半3ハロン34秒7、1000m通過58秒3という逃げた馬のラップは少し速めだったと言えるが、離れた2番手以下は平均の流れ。結果的に上位3頭は、中団かそれより前目で巧く流れに乗っていた馬であり、そういう競馬ができていたソウルスターリングにとっても、展開自体はドンピシャだったはずなのだが…。

 ここまで4戦4勝、単勝1.4倍の支持を受けたソウルスターリングは、スタート直後は少し抑え気味だったが、馬場のいい外目を手応え良く運んで4コーナーでは射程圏に。直線を向いて、抜け出しを図った勝ち馬を目標に追い出されたが、何度もフラついてその差が縮まらないどころか、ゴール前ではあろうことか2着馬に差されてしまった。血統的には問題ないと思われた道悪が応えたのは確かなのだろうが、敗因はそれだけであるまい。暮れから数えて3度目となった遠征が微妙に影響したのだろうか。それでも負けることはないと思っていた馬の敗戦に、改めて“競馬に絶対はない”と、思い知らされた。

 とはいえ、勝ったレーヌミノルの完璧なレースぶりは見事であった。年明けからの2戦で人気を落とす形となっていたが、ともにチグハグな競馬で、本来の力は出し切っていなかったもの。対して今回は、好位でスムーズに流れに乗り、追い出しのタイミングもピッタリだった。初コンビとは思えない乗りこなしだった池添騎手の大一番での強さに加え、こういう馬場も合っていたのだろう。距離適性を考えれば、次はオークスではなくNHKマイルCとなるのかもしれないが、“強い牝馬世代”の代表として恥じないレースが期待できそうだ。

 2着リスグラシューは、道中は中団でソウルを見る形で運び、直線を向いてから一旦は置かれたものの、最後にエンジンがかかって目標は捉えたもの。小柄で道悪向きとは思えない馬だけに、少しでも馬場が乾いたのは良かったのだろうが、1600mの距離は少し短いことを考えても力は示したと言える。距離が延びるオークスが楽しみになった。

 4着カラクレナイは、前走同様に後方でジックリと脚を溜めての直線勝負だったが、初距離も克服して、なかなかの伸び脚を見せた。例年であればチューリップ賞よりもレベルが低いと見られるフィリーズレビュー組だが、今年に限ってはハイレベルだったと言っていいだろう。

 5着アエロリットも、序盤は後方で控えての直線勝負。いい脚は使っており、もう少し展開の助けがあれば、という競馬だったが、現状ではここまでが精一杯だったとも思える。

 打倒ソウルの旗頭と見られていたアドマイヤミヤビは、テンから行きっぷりが悪く、これまた道悪は合わないのか。ただ、そもそも1600mの馬ではなく、オークスでは見直す手もあるだろう。

レーヌミノル

追撃を凌いだ8番人気のレーヌミノル(黄帽)が戴冠(撮影:日刊ゲンダイ)

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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