モノが違ったダノンプレミアムは、マイルの範疇に留まらない馬

佐藤直文 レース回顧
朝日杯フューチュリティS
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驚愕の1分33秒3 ダノンプレミアム

 一週前の阪神ジェべナイルFの勝ちタイムが1分34秒3で、今年のメンバーレベルなら1分33秒台の決着になるとの予測は、紙面のコラムでも書いたとおり。実際に想定していた時計は1分33秒8で、タイム差なしの2着争いを演じた3頭が1分33秒9だから、通常の年ならこれがV争いとなっていたことだろう。前半3ハロンが35秒2、半マイルでも47秒2とけっして速くはない流れで、想定タイムをコンマ5秒も上回る馬が出現するとは、本当に恐れ入った。

 そのダノンプレミアム。序盤こそ過去2戦にはなかった行きたがる素振りを見せていたが、2ハロン過ぎからはキッチリと折り合えていた。直線を向いて鞍上がゴーサインを出すと一気の加速で抜け出す、まさに優等生の競馬。最後は流す余裕すら見せての1分33秒3は驚愕の時計であった。もちろんマイルの範疇に留まる馬ではなく、ホープフルSの結果次第ではあるが、クラシックでも最有力候補となるのは間違いのないところだ。

ダノンプレミアム

ダノンプレミアムが2着に3馬身半差をつけて圧勝(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ステルヴィオは、中団より後ろの位置取りだったが、道中は自分のリズムで走れていた。直線で前が狭くなる不利はあったが、こじ開ける勝負根性も見せ、持ち前の決め手で混戦の2着争いを制した形。ただ、トビが大きくエンジン点火に時間のかかるこの馬にとって、マイルは短いと言えるだろう。距離が延びたクラシックの舞台で、勝ち馬との差を詰めることは十分に可能だ。

 3着タワーオブロンドンは、勝ち馬同様に序盤こそ掛かり気味だったが、落ち着いてからは勝ち馬を前に見る形でソツのない競馬ができていた。最後もけっして止まったわけではなく、距離自体も問題はなかったと言えるだろう。

 4着ケイアイノーテックは、道中は2着馬と同じような位置取りで、直線でも馬体を併せてよく脚を伸ばした。キャリアを考えても、今後もっと良くなる馬であり、マイル路線での飛躍が期待できる。

 5着ダノンスマッシュは、後方からインを回ってよく差を詰めたが、如何せん出遅れが致命傷に。スムーズに流れに乗れていれば、勝つのは無理としても2着はあったかもしれない。

 ファストアプローチは、勝ち馬以外の先行勢には厳しい流れで、2着とはコンマ1秒差ならよく頑張っている。可能性も十分に秘めた馬だけに、今日の競馬は来年に繋がるはずだ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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