好騎乗で重賞初Vを飾った菱田 アレスバローズは実りの秋へ

佐藤直文 レース回顧
北九州記念
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夏の王者はもう決まり アレスバローズ

 JRAレコードでもあるコースレコードにコンマ1秒と迫る1分6秒6の高速決着。この夏の小倉は降雨の中での施行がほとんどなく、4週目を迎えても馬場の傷みが少なかったことに加えて、テンの3ハロンが32秒4という猛ラップが刻まれたことで生まれた時計だ。本来は差し・追込馬が上位を占めても不思議ではない展開と言えるが、ここまで時計が速くなると後方からでは届かないのも仕方はなかった。

 アレスバローズは、今日の速い流れでも好位の内を手応え良く追走できていたが、4コーナーもインをピッタリと回って、直線でバテた先行馬の間を巧く捌いた鞍上の好騎乗が光った。前走のCBC賞は展開もドンピシャだった感を受けたが、今日のような立ち回りができるのなら、どんな競馬になっても持ち味を発揮できるはずであり、しかも56キロを背負ってのこの強さは、前走の回顧でも書いたが、もう一つ上のステージでも通用するはずだ。

アレスバローズ

サマースプリントの重賞連勝を果たしたアレスバローズ(赤帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ダイメイプリンセスは、道中は勝ち馬とほぼ同じポジションでタメが利いて、直線で外へ持ち出されるとしっかりと脚を伸ばす完璧に近いレースぶり。最後に内をスクわれたのは相手を褒めるべきであり、牝馬で55キロを背負ってのこの走りは、けっして直線1000mだけの馬ではないことをアピールしたと言える。

 3着ラブカンプーは、3頭で雁行した他の2頭が直線で失速したことを考えても、評価に値する粘り。前走のアイビスSDと同様に、最後は先輩格の僚馬に交わされたものの、スピード自体は相当なレベルの馬だ。

 4着グレイトチャーターは、道中は勝ち馬の一列後ろの位置取りだったが、直線ではその勝ち馬の後を追うようにインから脚を伸ばしたもの。ロスのない競馬での好走だが、小倉コースもベストの感を受けた。

 5着セカンドテーブルは、スタートで後手を踏んで本来のポジションを取れなかったのが痛かった。それでも崩れなかったあたりは、底力に加えて目下の状態の良さゆえだろう。

 アサクサゲンキは、ここ2走のような出遅れはなかったが、行けなかったのが控えたのか。いずれにしろ、今日の高速決着では届かない位置取りだった。ダイアナヘイローは、先行勢の直後で控えて運んだが、周りを気にしたような走りで内枠も良くなかったか。行くならハナへ、控えるならもっとジックリとタメる形がいい馬だ。ゴールドクイーンは、最内枠で行くしかなかったのは仕方ないが、今までに経験したことのない激流となったのが全て。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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