凡戦だったスプリンターズS されどストレイトガールは強かった

【佐藤直文 先週のレース回顧】
秋GIシリーズ開幕戦のスプリンターズSは、予想以上の落ち着いたペースとなったが、直線で密集した馬群から、ストレイトガールが一気に突き抜けて、ヴィクトリアマイルに続くGI2勝目を飾った。

佐藤直文 レース回顧
スプリンターズSシリウスS
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国内ラストラン? ストレイトガールが有終の美を飾る 【スプリンターズS】

 直前に組まれていた1000万条件の勝浦特別よりもコンマ1秒遅い1分8秒1の決着で、前半3ハロンもその勝浦特別よりコンマ2秒遅いだけで、ほとんど同じようなラップだったスプリンターズステークス。いくら少し時計のかかる馬場とはいえ、良馬場施行では考えられない決着タイムで、競馬のレベルは時計だけで判断できないが、少なくともGIとしては明らかに凡戦だったと言っていい。キャレモンショコラ(勝浦特別の勝ち馬)が出ていれば、数字上だけでなく、本当に勝っていても不思議はないくらいだ。

 ただ、そんな凡ペースを理由にストレイトガールを貶めるつもりは毛頭ない。むしろ、スタートで少し安めを売って理想よりも後ろのポジションとなりながら、直線で馬群を割って突き抜けた脚は、さすがGIホースと言えるもの。休み明けを一度使って、ここへ向けて最高の状態に馬を作った陣営の勝利でもあった。

ストレイトガール

キレのある末脚で突き抜けたストレイトガール(撮影:日刊ゲンダイ)

 サクラゴスペルも、久々ながら状態の良さは目立っていた。この中山1200mで重賞2勝の実績があったものの、ともに1分8秒台での決着というのが低評価の原因だったわけだが、今回の時計の決着なら走れて当然だ。好位で流れに乗って横山典騎手も会心の騎乗だったと思えるし、力を出し切った悔いのない2着だろう。

 スローペースだった割には前が残ったわけでもないのだが、やはり4角後方の馬にとっては絶望的な位置取り。それを考えれば、3着ウキヨノカゼは相当な強い競馬だったと言える。目下の充実ぶりを示す内容であり、通常のペースであれば、突き抜けていたかもしれない。

 先行勢で唯一掲示板に載ったミッキーアイルは、ペースが遅かったためか、序盤で行きたがって手綱を引っ張らざるを得なかったもの。それでいて4着に粘ったのは立派だが、結果的には、手綱をおっ放して途中からでもハナへ行っていれば、これまた逃げ切れた可能性もあったのではないか。

 ウリウリは、最後方ではなく、いつもより少し前目の位置取りから自分の競馬に徹した形だが、直線では同じ外からだったウキヨノカゼには完全に伸び負けしたものであり、同厩舎のストレイトガールとは対照的に、サマー王者を狙った前走で目一杯の競馬をしたツケが出たのかもしれない。

 戦前は熾烈なハナ争いも予定されたハクサンムーンアクティブミノルだが、2ハロン目からハクサンが一気に出てアクティブが控えるというセントウルSとは逆の形に。この形で全盛時のハクサンムーンなら逃げ切って当然のペースだったのだが、これだけ失速したのはデキが戻っていないということだ。アクティブミノルは、やはりハナへ行ってこそだろう。2番人気ベルカントは、発走が近づくにつれてイレ込みがキツくなり、数分前に返し馬でガーンと行ってしまったほど。これだけ制御不能な状態では、レース前に終わっていたと言える。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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