鞍上とスワーヴ陣営の工夫には称賛も「外国馬が参戦していれば…」

佐藤直文 レース回顧
ジャパンカップ
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インのビクトリーロードを一直線 スワーヴリチャード

 馬場は午後になって、不良から重へと回復したが、内を回っても外を回っても一緒と言える状態。39回目にして初めて外国馬不在となったわけだが、2分25秒9の決着タイムが示す通りの馬場と、日本馬のメンバーレベルを考えれば、皮肉なことではあるが骨のある外国勢が参戦していればチャンスがあったのでは、と思えた。

 スワーヴリチャードは、スタートこそ一息だったが、巧く最内のスペースをついて好位に収まり、道中の折り合いもスムーズだった。直線を向いても、外へ持ち出さず、逃げていたダイワキャグニーの内に迷わず進路を取った鞍上の好判断と、集中力のアップを意図したチークピーシーズの効果もあってか、最後まで力強い伸びを見せた。内目の枠も良かったと言えるが、それを最大限に生かしたマーフィー騎手の鮮やかな手綱捌きであった。

スワーヴリチャード

内を突いた3番人気スワーヴリチャード(赤帽)がGI2勝目のゴール(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着カレンブーケドールも、最内枠を生かして鞍上が思い描いた通りの競馬ができたように思う。ただ、直線を向いて相手が外から来ると踏んだか、逃げた馬の外へ持ち出したことで、結果的に勝ち馬に内をスクわれた形。インをピッタリと回っていれば、勝ち馬も逆に外へ持ち出さざるを得なかったろうし、もっと際どい勝負になったかもしれない。

 3着ワグネリアンは、道中は勝ち馬と並ぶ形で運んでいたが、4コーナー手前の勝負どころから少し反応が悪くなってポジションを落としたのが痛かったか。今日のような馬場の適性は高く、ラストの伸びも目立っていたが、勝ち馬とは対照的に内枠を利した競馬ができなかったように思う。

 4着マカヒキは、離れた最後方から直線を向いて外へ持ち出して、上がり3ハロンは最速の数字。決め撃ちのような競馬であったが、時計のかかる決着は良かったと思えるし、まだ衰えがないことは示した。

 5着ユーキャンスマイルは、スタートこそ普通に出たが、スタンド前のポジション争いで少し手綱を引かされて後方から。直線でもやむなく大外へ持ち出す形となっては、今日の馬場では厳しかった。もう1、2列前で運べていたらといったところだが、力は示す走りだった。

 レイデオロは、後方からジックリ運んだというよりも、促されても進んでいかなかったもので、馬場が合わなかったと見ていい。ただ、思ったほどデキが戻っていなかったことも確かであり、ダービー馬とはいえ2400mの距離も少し長いのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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