【中京記念回顧】「逃げたもん勝ち」ベレヌス “また惜敗”ファルコニアには何が足りない?

佐藤直文 レース回顧
中京記念

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これ以上ない絶妙のペース配分で ベレヌスがしてやったり

 8レースに組まれていた同じ距離の1勝クラスが、前半1000mで58秒8のラップを刻んだ馬の逃げ切り決着。けっしてスローだったわけではないが、それくらい逃げた馬に有利なトラックバイアスだったと言えるう。対して、重賞のここで逃げた馬が刻んだ1000m通過タイムは59秒9。結果論ではあるが、逃げていればどの馬にもチャンスがあったのではないだろうか。

 そのベレヌス。好スタートを決めた上でダッシュを利かせて外からハナを奪うと、3ハロン目と4ハロン目に12秒台へラップを落してのマイペース。その貯金を元手に、勝負どころからペースを上げてまんまと後続の追い上げを凌いだ逃げ切りであった。今後は他馬のマークもキツくはなりそうだが、小回りコースであればチャンスはあるだろう。

ベレヌス

マイペースでレースを運べた6番人気ベレヌス(奥)がまんまと逃げ切り

 2着カテドラルは、スローの割には直線でも馬群がバラけたことで、後方からでもゴチャつくところはなくスムーズに追い上げることができた。勝ち馬には届かなかったが、人気の3着馬をキッチリと捉えたのは評価できる。

 3着ファルコニアは、道中は中団からだったが流れに応じて勝負どころから外を回って進出し、直線を向いた時点ではすでに2番手。ただ、そこから今ひとつ弾けず、最後は2着馬に伸び負けた形だ。重賞を勝つには、もうワンランクの決め手アップが必要かもしれない。

 4着ミスニューヨークは、いつもより早目の立ち回りだったが、その分だけ直線でのキレ味も今一歩。ゴール前で不利を受けたが、すでに大勢も決した後だった。

 5着ヴァリアメンテは、少しエンジンのかかりが遅かったが、不向きな展開の中でよく差を詰めたもの。マイルを中心に使われてきたが、このくらいの距離の方がいいかもしれない。

 カイザーミノルは、前走で大きく減っていた馬体を10キロ戻しての出走だったが、もっと増やしてこないと本来の力を発揮できないだろう。夏場の長距離輸送も厳しかったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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