日本の悲願達成へ 僚馬が国内から勝利のエールを!【栗東トレセンレポート】

想定班レポート
凱旋門賞シリウスS

2戦2勝の舞台で ハピが突き抜ける!

 長年の悲願となる凱旋門賞制覇へ向け、今年は過去最多となる4頭の日本馬が海を渡った。個人的にも担当厩舎である大久保龍厩舎のディープボンド、友道厩舎のドウデュースがどんな走りを見せてくれるのか期待しているが、その前に両厩舎から中央競馬でも推奨馬を。

 まず大久保龍厩舎からは土曜中京11Rシリウスステークスのハピに注目だ。前走のレパードステークスは勝ち馬からクビ、クビ差の3着と惜敗したが、4着馬には5馬身と決定的な差。内容的にも非常に中身の濃いレースだった。自己条件に戻った当時の4・8着馬が次走で古馬相手に勝ち上がっているように改めてハイレベルの一戦だった事も証明してくれた。今回はハンデ戦で斤量も53キロと軽くなる上に、中京コースも2戦2勝と相性抜群。好条件が重なるだけに古馬の強豪が相手でも十分勝負になる。

ハピ

追い切りでもキビキビとした動きが目立っていたハピ(左)

 

2年ぶりの美酒を アドマイヤビルゴ

 次に友道厩舎からは日曜中京11Rポートアイランドステークスのアドマイヤビルゴを見直したい。この馬本来の走りを取り戻すために、いつもより長目の放牧でしっかり立て直してきたが、帰厩後の調教もあまり追い込み過ぎないように馬なり中心で気分良く走らせる事に主眼を置いて調整。その甲斐あって精神的にも落ち着きが出て良かった頃の雰囲気に近付いてきた、と陣営。戦績が示す通り元々使い込むより休み明けの方が良いタイプだけに、一変の可能性は十分ある。(栗東想定班・広田晶彦)

アドマイヤビルゴ

2020年11月、アンドロメダS以来の勝利を目指すアドマイヤビルゴ

筆者:


1975年兵庫県生まれ。TM歴20年。栗東の厩舎取材を担当。予想スタイルは、臨機応変。