キズナを断ち切ったラキシスは、ポスト・ジェンティルドンナの器

【佐藤直文 先週のレース回顧】
先週は、東西で今後のGI戦線を占う重要な一戦が組まれた。心配された馬場の悪化は、中山のダービー卿CTは良馬場発表であったが、阪神の大阪杯は不良馬場での施行。道悪適性が勝負の明暗を分けたと言える。

佐藤直文 レース回顧

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ポスト・ジェンティルへ ラキシス 【大阪杯】

 イスラボニータが回避したとはいえ、それでもGI馬が6頭を数えた『スーパーGII』。あいにくの雨で不良馬場となったが、これもまた競馬なのであり、勝ち馬の強さを素直に褒め称えたい。

 そのラキシスだが、道中はいつもより後ろめのポジション。どんな競馬もできるタイプだが、ジックリと脚を溜めたことにより、今までにない爆発力を発揮したと言える。直線で、巧くキズナの内に進路を取ったルメール騎手の判断も見事。プラス10キロの馬体もこれくらいがベストだろう。もちろん、道悪の適性の高さも勝因のひとつだが、牡馬相手のGI制覇も可能なレベルの能力があると見ていい。

 キズナは、4コーナー手前からグンと加速して、直線では早目に先頭に立つ形。ラキシスが馬体を併せてきてからもうひと伸びするかと思ったが、最後は道悪適性の差が出たと言える。仏遠征で重い馬場はこなしてきた馬だが、やはりキレ味は良馬場でこその馬だろう。敗れたとはいえ、このあとの天皇賞に向けては視界良好と見ていい。

 3着エアソミュールは、掲示板に載った他の4頭がいずれもGI馬であることを考えれば立派な内容。

 4着スピルバーグは、勝負どころでの反応が一息で、このあたりが久々の影響だったか。最後はよく差を詰めていただけに、右回り自体が敗因ではない。

 5着ロゴタイプは、ここまで馬場が悪くなると完全にマイナスの馬だ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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