「半馬身差」の評価は? 前人(馬)未踏の8冠アーモンドアイ

佐藤直文 レース回顧
天皇賞(秋)

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着差以上の強さで アーモンドアイが史上初の快挙

 昨年の前半1000mが59秒0と流れたのに対し、今年は60秒5の緩いペース。2着との着差が3馬身から半馬身に縮まったのは、全く異質の流れとなったためであり、けっしてパフォーマンスの低下ではなかった。まさに文句の付けようがない勝ちっぷりだったように思う。

 そのアーモンドアイ。前走の安田記念とは違い、スタートを決めて好位に付けスローな流れでも折り合いはピタリ。時計差にして3秒以上もあった後半の激流にも余裕の手応えで対応し、直線を向いてラスト1ハロン手前から追い出されると一気に先頭に躍り出て、後続の追撃を凌いだ形だ。前述したように、着差の付きづらい流れを考えても完勝と言える内容で、力なくしてはできない勝ち方。見事というしかない、前人(馬)未踏の8冠制覇であった。

アーモンドアイ

アーモンドアイが天皇賞秋連覇で芝GI8勝目の快挙

 2着フィエールマンは、スタート直後に挟まれる形となり位置取りが悪くなったが、直線で坂を上がってからの伸びは素晴らしかった。マイナス12キロの馬体からはしっかりと作られてきた印象も受けたが、久々の2000mにも対応して力を示す走りだった。

 3着クロノジェネシスは、これまたポジションを取れず後方からの競馬となったが、直線では一旦は勝ち馬に迫ろうかという伸びを見せた。勝ちに動いた分、最後は2着馬に競り負けたが、グランプリホースに恥じない強い競馬をしたと言える。

 4着ダノンプレミアムは、ブリンカーを着用したことで集中して走れていた。最後は力尽きた形だが、自分の競馬はできたように思う。

 5着キセキは、ただでさえ不利な瞬発力勝負になった上に、今のこの馬には2000mも少し距離不足の印象。

 ダノンキングリーは、少し作り過ぎた感も受ける馬体で、道中でも力んで持って行かれ気味の追走に。最後は流していたように参考外の一戦ではあるが、この馬の難しい面が出てしまったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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