フェアリーSの勝敗を分けたものとは… 10着クールキャットは我慢できず

佐藤直文 レース回顧
フェアリーS

弥生賞「45万」フラワーC「14万」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

精神面での成長示して快勝 ファインルージュ

 前半3ハロン通過が35秒8というのはそこまで遅いペースではなかったが、若駒ゆえに折り合いを欠く馬も見られた。行きたがったところで我慢できたか否かが、勝負の分かれ目になったように思う。

 ファインルージュは、初距離だったこともあってか序盤は中団の後ろで折り合い重視の競馬。ペースが上がった3コーナー手前からは、鞍上の手も動いて進出する形だったが、直線を向いてからは一頭だけ伸び脚が違っていた。まだ子供っぽいところがある、という陣営の見立てもあったが、精神面での成長を示し、距離もこのくらいが合っていそうだ。今日のところは相手にも恵まれたかもしれないが、勝ちっぷりを考えても先々が楽しみになったと言える。

ファインルージュ

ファインルージュが2着に2馬身半差をつけて優勝

 2着ホウオウイクセルは、勝負どころから勝ち馬の後を追うように進出し、馬体が合うシーンこそなかったが大外から力強い伸びを見せた。折り合いに苦しむところも全くなかっただけに、距離はもっと延びても良さそうだ。

 3着ベッラノーヴァは、決め打ちのような直線勝負で、大外から最速の上がりをマーク。上位2頭とは位置取りの差もあったが、中山よりも明らかに東京向きのタイプだろう。

 4着テンハッピーローズは、序盤から行きたがる素振りを見せ、馬群へ入れて宥めようとした鞍上と喧嘩しながらの追走。4コーナーで上位を射程に入れながら、手応えほど弾けなかったのもそのためだろう。タメの利く競馬ができることを前提として、次走は見直す手だ。

 クールキャットも、向正面で行きたがったところで鞍上が一気に動いてハナに立ったが、あそこで我慢できていれば、結果も違うものになったと思える。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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