ルメールに「新しいグランアレグリア」とまで言わしめた、藤沢和厩舎のラスールに★8つ
~名伯楽の最終章へ~ 大器の片鱗をみせた ラスール
10/10(日) 東京4R 2歳新馬 芝1600m
ラスール 牝 馬体重:474kg
★★★★★★★★ 8点
騎手:C.ルメール 厩舎:(美浦)藤沢和雄
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング
父:キタサンブラック
母:サマーハ(Singspiel)
スタートは少々出負けしたが、スピードの乗りが良く即座に好位の4番手を確保。前を壁にして折り合いをつけると、終始手応え十分に追走。勝負所では、フラつき気味の逃げ馬と2番手の馬との間で進路が狭くなりそうな場面こそあったが、いいタイミングで進路が開けると力強い伸び脚で後続を圧倒した。ラスト3Fはメンバー最速の34秒0。上がり2位の馬とは0.7秒もの決め手の差があり、本馬のキレ味が際立つ完勝劇。素質馬が期待通りのスピードセンスをみせ、圧巻のデビューVを飾った。
・馬体診断
馬装はクロス鼻革でパドックでは二人曳きと、グランアレグリアとの共通点はこんなところにも。体高はそこまで伸びたタイプではないが、全体的にスラッとしてバランスのとれた体型。パトロールビデオを見ても、追い出してから左右にモタれることなく、真っ直ぐ走れており、フォームのバランスも大変良い。現状はマイルでキレ味を生かす形がベターかと思われるが、体型だけみると距離はもちそうなタイプに映る。あとは競馬を使って、気性がどう出てくるかがカギになるだろう。
・血統診断
スピードがありマイルからのデビューとなったが、半兄には中~長距離で重賞3勝を挙げたシャケトラがいる血統。父は新種牡馬キタサンブラックでもあり、血統構成からは距離は延びてもなんら問題ないタイプ。先々は桜花賞~オークスといった路線でも十分に戦える血統背景といえる。
【将来性まとめ】→ ルメール騎手に「新しいグランアレグリア、能力が高くこれからが楽しみ」と言わしめた好素材。名門藤沢和厩舎のラストイヤーへ向け、GIへの挑戦も残り僅か。今後のプランは未定だが、名伯楽の定年も考えると本線は阪神JFあたりか。可能性は低いとは思うが、グランアレグリアと同じく朝日杯FSで牡馬に挑戦という選択肢も…。将来的には桜花賞~オークスといった牝馬クラシックも意識できることは間違いないだろう。
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