コマンドラインの敗因は距離か体調か 人気2頭で分かれた明暗

佐藤直文 レース回顧
ホープフルS

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

有馬と同じ勝負服で同じ鞍上 キラーアビリティが新たな年の主役へ

 有馬記念の余韻も冷めやらぬうちに行なわれた今年の掉尾を飾る一戦。近年の傾向からも来春のクラシックに直結するレースとなるが、その有馬においてエフフォーリアの現役最強の座を揺るぎないものとした鞍上が、いずれはその座を脅かすかもしれない馬に同じ勝負服を纏って勝利を導く形となった。

 そのキラーアビリティ。前半1000m60秒1の平均ペースを、好位3番手でスムーズに折り合う形。前走も力みっぱなしで気難しい面を見せていたが、このあたりは2週連続で追い切りに跨った横山武騎手が、テン乗りでもしっかりとコンタクトを取れていたことの証だろう。直線を向いて追い出されると、全く危なげなく抜け出しての完璧な勝利で、来春の主役の候補に名乗りを上げる形となった。

キラーアビリティ

2番人気キラーアビリティが理想的なレース運びで快勝

 2着ジャスティンパレスは、道中は勝ち馬を前に見る形で運び、直線でもそれを目標にしっかりと脚を伸ばしたが、及ばなかったのは現状の力の差だろう。

 3着ラーグルフは、プラス14キロの馬体はそっくり成長分で、状態の良さが目立っていた。4コーナー手前での手応えは外にいた勝ち馬と遜色がなく、決め手にもうワンランク磨きがかかれば、クラシック戦線でも十分に戦える存在となりそうだ。

 4着フィデルは、後方からの競馬となったが、4コーナーでインを回って挽回し、直線でも伸び脚は目立っていた。まだ成長途上と言えそうだが、川田騎手が惚れ込むだけの素質はある。

 コマンドラインは、体調面でどうだったか、と思える負け方。1週前の追い切りがやり過ぎの感も受けたように、この時期の調整の難しさを露呈したと言えそうだ。いずれにしろ、距離云々以前の問題だったように思う。サトノヘリオスは、4コーナーまでの手応えは良かったものの直線でサッパリ。連続してのレコード走、しかも前走からは中1週での反動が出たと見るべきだ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

日本ダービー特集

2024年日本ダービー特集

日本ダービーの出走予定馬、予想、単勝オッズ、結果、動画、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、ゴール前写真、歴史などを紹介する特集ページ。『優馬本紙馬柱で振り返る日本ダービー』などオリジナルコンテンツも充実しています。

  • 出走予定馬
  • 予想オッズ
  • 騎手
  • 優先出走権
  • 賞金順
  • 次走予定
  • 動画・写真
  • 優馬本紙の馬柱
  • 短評

優馬 現3歳馬チェック

優馬 現3歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬(現3歳馬)を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。