レッドガラン“覚醒”で荒れた金杯 人気馬は「大事」に乗られ過ぎ?

佐藤直文 レース回顧
中山金杯

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まだまだやれる7歳馬 レッドガランが2000mで覚醒

 前半1000m通過が62秒0というスローペース。それ以降は11秒台のラップが続いたものの、そこまでペースも上がり切らず、今の中山の馬場の適性が要求される瞬発力勝負となった。

 レッドガランは、前半の緩い流れにもピタリと折り合って好位を手応え良く追走。直線でやや強引に外へ持ち出されると、一気に突き抜けての快勝だった。これが7歳にして2000mでの初勝利となったが、適条件かと思えたマイルの京都金杯ではなく、こちらを使ってきたこと自体、馬場や距離の適性を陣営も見抜いていたと思える。新たな活躍の場も見い出したことで、まだまだやれるはずだ。

レッドガラン

4番人気のレッドガランが明け7歳で重賞初勝利をあげた

 2着スカーフェイスは、枠なりに外々を回るロスはあったものの、中団から巧く脚を使い切っての好走。揉まれずに運べたという点では、この馬にとって大外枠もむしろプラスに働いたかもしれない。

 3着ヒートオンビートは、直線で進路を探しながら脚を余してしまった形だが、道中のポジション取りも含めて、少し大事に乗られ過ぎたか。

 4着タガノディアマンテは、直線勝負に徹して馬場の内目からよく脚を伸ばしたが、如何せん2000mでは距離不足の馬。

 5着トーセンスーリヤは、行きたい馬を行かせて好位でスムーズな競馬ができてはいたが、やはり4角先頭のパターンでないとキレ負けしてしまう馬だ。

 ヴィクティファルスは、道中絶好のポジションで運べていたが、ハーツクライ産駒特有の揉まれ弱さが出てしまったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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