今年も「伝説の新馬戦」だった? 強敵完封カルロヴェローチェに★7つ
ノーステッキで2馬身差V カルロヴェローチェ
6/26 (日) 阪神5R 2歳新馬 芝1800m
カルロヴェローチェ 牡 馬体重:494kg
★★★★★★★ 7点
騎手:C.ルメール 厩舎:(栗東)須貝尚介
生産:ノーザンファーム
馬主:大野照旺 氏
父:シルバーステート
母:スサーナトウショウ(ロックオブジブラルタル)
宝塚記念当日の芝1800mの新馬戦はダノンプレミアム、ダノンザキッド、キラーアビリティといった後のGI馬を輩出している、いわば出世レース。今年もデビュー前から評判の良い素質馬らがこぞって参戦し、メンバーレベルの高い一戦となったが、終わってみればルメール騎手騎乗のカルロヴェローチェが後続に2馬身差をつける完勝劇。好スタートを切って好位でレースを進めると、道中は頭を上げる仕草をみせたりしたが、我慢させると折り合いもキッチリ。勝負所から軽く促すと、抜群の瞬発力を披露し突き抜けてみせた。時計自体は平凡だったが、着差の付きにくいスローの瞬発力勝負での2馬身差は決定的な差ともいえ、追われてからのフットワークの雄大さは目を見張るモノがあった。
・馬体診断
パドックでは牝馬の後ろでも集中して周回できており、レースで多少頭を上げる仕草こそ見せたが、精神的にはドッシリとしたタイプに映る。調教の時から感じていたが、とにかくトップスピードに乗ってからのフットワークが素晴らしい。この時期の2歳馬とは思えぬ体幹の強さがストロングポイントで、レース慣れしてくれば更なるパフォーマンスアップを期待できそう。
・血統診断
父は無冠の大器シルバーステート。祖母のシーイズトウショウは重賞を5勝し、桜花賞でも2着に入った実績馬で、血統的にも素質は高い。今年が2世代目となるシルバーステート産駒だが、初年度産駒からは阪神JF2着、桜花賞2着のウォーターナビレラなどを輩出。早い時期から活躍のできるスピードセンスを持った産駒が多い傾向。血統的には短距離指向が強いが、1800mから下ろしたように中距離はカバーできそうな印象。
【将来性まとめ】→ この時期の2歳馬としては完成度が高く、追ってからのフットワークの力強さやフォームの安定感に高い素質を感じる。距離適性に関して半信半疑な部分は残るが、素質馬が多く揃った新馬戦を完勝した実力はやはり本物。次走以降も注目の好素材だ。
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