競馬ファンも「見てみたい」国枝厩舎のダービー制覇 ダノンザタイガーは“実現”できる器か【2歳馬チェック】
まだ成長途上でも素質の高さで完勝! ダノンザタイガー
8/13 (土) 新潟2R 2歳未勝利 芝1800m
ダノンザタイガー 牡 馬体重:488kg
★★★★★★★ 7点
騎手:川田将雅 厩舎:(美浦)国枝栄
生産:ノーザンファーム
馬主:ダノックス
父:ハーツクライ
母:シーズアタイガー(テイルオブザキャット)
東京で迎えたデビュー戦は単勝オッズ1.4倍と圧倒的な人気を背負い臨んだが、レースは道中からなかなか進んでいかず、直線若さを見せながら猛然と追い込むも勝ち馬を捉え切るまでには至らなかった。そこからシッカリと立て直されて、2戦目は新潟外回り1800mへ。当日は急な降雨もあり、雨が降りしきる中でのレースになったが、大外枠から五分のスタートを切ると初戦よりもスムーズに追走。道中ハミを自らとって前進気勢も十分、中団を手応え良く運んでいざ直線へ。初戦同様、まだトモの力強さに欠けるせいか反応はさほど鋭くないが、エンジンが掛かってからの伸びはさすが血統馬といえるダイナミックなフットワーク。メンバー唯一の上がり33秒台で終いをまとめ、厩舎期待の素質馬が待望の初勝利を挙げた。
・馬体診断
馬体重は初戦と変わりなく488キロ、馬装に大きな変更点もなし。初戦はステッキに過敏に反応する場面もあったが、2戦目でいくらかマシになった印象。まだトモに緩さが残る現状でも、あれだけのフットワークで走れるのだから大物感は十分。脚長でスラっとした体型的にも距離は延びて良いタイプで、クラシックディスタンス向き。
・血統診断
父ハーツクライ。母シーズアタイガーは米GI勝ち馬という血統構成で、2020年のセレクトセール当歳セリで2億7,000万円で落札された。上は4頭おり、同じ国枝厩舎に所属した姉2頭はデビューこそ叶わなかったが、本馬は初めての牡馬で早期デビューを果たせたように体質面がシッカリしている印象。配合的にも成長力のある父に、母は米2歳牝馬チャンピオンというカップリングならクラシックでの活躍を大いに期待できる。
【将来性まとめ】→ 馬体に緩さは残るが、初戦と比べ2戦目のレースぶりは格段にレベルアップ。まだまだ伸びしろを十分に見込める好素材。これまで牡馬クラシックのタイトルに縁のない名門・国枝栄厩舎に、悲願の初勝利をもたらす事ができるか、更なる進化に注目したい。
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