【新潟記念回顧】カラテが見せた“本物”の強さ  今なら「1800~2000mベスト」

佐藤直文 レース回顧
新潟記念

新たな戦いの場でも臆することなく 正拳突きでカラテが決める

 前半1000m通過60秒5は、最終週の内が荒れた馬場で各馬が内を開けて回る展開を割り引いても明らかな超スロー。好位でリズム良く運んで、直線で早目に先頭に立って33秒3で上がった勝ち馬は、着差の付きにくいペースを考えても完勝と言えただろう。

 そのカラテ。好スタートからスローでも力むことなく好位をキープ。直線では馬場のいい外へ持ち出す馬が多くを占める中で、開いた内から残り350m地点で早くも先頭に立つと、最後まで脚色が鈍ることのない快勝だった。これまではマイルを主戦場としてきた馬だが、追走が楽なペースだったとはいえ、トップハンデを背負ってのこの強さは本物だろう。中山記念でパンサラッサに迫った走りを考えても、今なら1800~2000mがベストと言えるのではないだろうか。

カラテ

10番人気の低評価を大きく覆すカラテの完勝劇

 2着ユーキャンスマイルは、3年前の覇者らしくコース巧者ぶりを示した形だが、これまた57キロを背負っての好走であり、7歳馬とはいえGIやGIIでモマれてきた底力も見せ付けたと言えよう。

 3着フェーングロッテンは、枠なりに外を回る形で勝ちに行ってのものであり、ハンデ差があったとはいえ秋が楽しみになる走りだった。

 4着フォワードアゲンは、これまた53キロのハンデを生かしたとはいえ、3勝クラスを勝ち上がっての善戦であり、目下の状態の良さを示したと言える。

 5着ヒートオンビートは、少しテンションが高かったこともあってか、ジョッキーとのコンタクトが上手く取れなかった印象。もう少し脚を溜めていかないと今日の流れでは厳しかったか。

 サンレイポケットは、全く反応できずに後方から差を詰めた程度だったが、ハンデが応えたというよりも状態に問題があったか。スカーフェイスも、全くらしさを見せることなく終わったが、まだそこまで力を付け切っていないと見ることもできる。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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