「クラシック候補に名乗りをあげた！」大魔神の愛馬グランヴィノスに★８つ【２歳馬チェック】

ゆかりの良血馬が鮮烈デビュー！　グランヴィノス

10/10 (月) 阪神５R ２歳新馬 芝2000m
グランヴィノス　牡　馬体重：518kg
★★★★★★★★　８点
騎手：川田将雅　　厩舎：(栗東)友道康夫
生産：ノーザンファーム
馬主：佐々木 主浩 氏
父：キタサンブラック
母：ハルーワスウィート（マキアヴェリアン）

　デビュー前から血統的にも注目度の高かった馬で、評判通り稽古の動きは抜群。レースはゆったりとスタートを出て、後方よりからの追走。道中で前にいた馬が追走に苦労しているのを見ると、外からパスしてポジションを一段押し上げられたように、乗り手の指示にも従順。長めの距離向きの操縦性の高さが窺い知れた。そこからは２着馬の後ろで折り合いをつけると、４コーナーも外々を堂々と回って一気にスパート。鞍上のゴーサインにも鋭く反応して、前を行く各馬をアッサリ捕らえると１馬身半差をつけ、見事に初陣を飾ってみせた。スローで勝ち時計こそ平凡だったが、内回りコースながらラスト３Ｆは〔11.8－11.2－11.2〕とハイラップを刻む流れ。それを外からノーステッキで豪快に差し切った瞬発力は、大物の予感を感じさせるに十分すぎる走りだった。期待の大きい良血馬で、今後どのような走りを魅せてくれるか楽しみは膨らむばかりだ。

素質馬グランヴィノスが、外から力で捻じ伏せる完勝劇！

・馬体診断
　馬体重は518キロ。大型馬で多少余裕を感じるが、育成時代から心身共にまとまりがあり、シュヴァルグランよりもこの時期としての完成度はこちらの方が高そう。父キタサンブラックから受け継いだ馬っぷりの良さもあり、良血らしくバランスの取れた好馬体。まだ成長の余地を残しているが、現時点でも搭載しているエンジンはかなりのモノを感じる。

・血統診断
　父キタサンブラック。母ハルーワスウィートは、繁殖としてかなり優秀。産駒にはヴィクトリアマイル連覇を果たしたヴィルシーナ、ジャパンＣ優勝馬シュヴァルグラン、ドバイターフ・秋華賞と国内外でＧＩ２勝を挙げたヴィブロスなど一線級で活躍した馬たちばかり。その母の仔で、素質はもちろん兄姉馬に劣らぬ潜在能力を秘めている。父譲りの心肺機能の高さもあり、中長距離の適性は極めて高そうだ。

【将来性まとめ】→ かなりのスローペースで着差が付きにくい展開だったが、大外を回りノーステッキで１馬身半差は決定的。上がりも他馬よりコンマ４秒以上も速く、能力の違いを見せつけるような勝ちっぷり。来春のクラシックを見据える上でも見逃せない一頭といえよう。