【安田記念回顧】「文句を言えない」ソングラインの強さ “歴史的マイラー”に2着馬以下も脱帽

佐藤直文 レース回顧
安田記念

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昨年よりも前走よりも苦労することなく ソングライン

 関東にも被害をもたらしたほどの週末の雨で心配された馬場状態だったが、日曜の好天により一気に回復が進み、朝の稍重から午後には良馬場へ。前半1000m通過57秒6という淀みのない流れもあったが、1分31秒4という時計が示す通りの馬場で、紛れのない力通りの決着となった。

 ソングラインは、中団外目の理想的なポジション取り。1000m通過ラップは、昨年よりも1秒以上速い流れだったが、スムーズに折り合って直線を向くと手応えに余裕を残したまま進出し、残り1ハロンから一気に突き抜けての完勝だった。クビ差の接戦だった昨年や、内の厳しい位置からアタマ差の差し切りだった前走のヴィクトリアマイルと比べても、苦労することなく文句なしの強さを見せたものであり、歴史的マイラーの域に達するレベルと言えよう。

ソングライン

大外枠もあってか4番人気に甘んじていたソングラインが結果的には完勝

 2着セリフォスは、直線一気を決めたマイルCSとは違い、好位で巧く流れに乗せてレーン騎手が持てる力を出し切った形だが、勝ち馬にあの脚を使われては仕方のない2着だったか。

 3着シュネルマイスターは、メンバー唯一となった32秒台の上がりを駆使しても届かなかったあたり、位置取りが結果的には後ろ過ぎたと言えるが、最後まで勝ち馬に並びかけるシーンがなかったという点では完敗も止むを得なかった。

 4着ガイアフォースは、中団から渋太く脚を使って2着争いに加わった形。マイルは今回が2戦目だったが、流れに慣れてくればいずれは、の期待も抱かせる走りだった。

 5着ジャックドールは、ハナを譲っての2番手から直線では一旦抜け出してさすがの粘り。最後は上位馬の決め手に屈したが、持ち味は出し切った形だ。

 ソダシは、最後まで前を行く5着馬を交わすことができなかったが、自身の時計だけは走っての結果。速めの流れでの決め手比べではここまでだったか。ソウルラッシュはスタートから進みが悪くポジションを取ることができなかった。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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