【新潟記念回顧】“冷静なベテラン”北村宏 7着サリエラは異例の調整過程に「?」

佐藤直文 レース回顧
新潟記念

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夏を制していざ大舞台へ 成長を示したノッキングポイント

 前半1000m通過が60秒6のスローペースで、直線を向いてヨーイドンの瞬発力勝負。勝ち馬から11着までがコンマ6秒差という、いかにもハンデ戦らしい決着となったが、道中のポジション取りに加え、どれだけ脚を溜められたが問われる一戦となった。

 ノッキングポイントは、枠なりに好位の内目で流れに乗りつつ脚を溜める形。今年の新潟は好天続きもあって最終週を迎えても極端に外差し有利の馬場とはなっていなかったが、そのあたりも見越してか直線でも無理に外目に持ち出すことをせず、内に進路を選択したベテラン北村宏騎手の冷静なポジション取りも光った。54キロのハンデも生かしたとはいえ、抜け出してからも脚色が衰えることはなく着差以上に余裕があり、秋が楽しみとなる完勝だった。

ノッキングポイント

北村宏騎手に導かれたメンバー唯一の3歳馬ノッキングポイントが重賞初制覇

 2着ユーキャンスマイルは、1分59秒台という時計のかかる決着が良かったとはいえ、4年前の勝利、そして昨年2着に続いての激走ぶり。8歳を迎えたとはいえ、GIIIならまだまだどこかでチャンスはある。

 3着インプレスは、直線で開いた内ラチ沿いをすくって2着もあるかのシーン。中間に障害練習をした効果があったとはいえ、ここまで大きく変わるとは少々驚いた。

 4着プラダリアは、直線で一旦は先頭に立つシーンもあったが、この距離でも相変わらず詰めの甘い面が出てしまったか。

 5着バラジは、出負けしたことで中団からの競馬。マイペースで先行できていれば、と惜しまれる展開だったが、今日のような競馬ができたこと自体は収穫だったかもしれない。

 サリエラは、後方から直線で馬群を捌きつつの形だったが、スムーズに脚を使えなかった印象。ただ、放牧先からトレセンを経由せずに直接新潟へ入厩しての調整が、この馬に合っていたかどうかは疑問であり、今回に関しては状態面での割り引きが必要かもしれない。いずれにせよGIを勝てるだけの馬であり、今後の巻き返しに期待したい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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