【根岸S回顧】「“2月”も主役」エンペラーワケア 3着サンライズフレイムとは“歴然たる差”

佐藤直文 レース回顧
根岸S

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今年もまた新星誕生 エンペラーワケアが輝きを増して本番へ

 例年はスプリンタータイプの逃げ馬が淀みないペースで引っ張る展開となるが、今年は前半3ハロンが35秒8。このレースとしてはかなり遅い流れであった。レースの上がりも35秒8であれば、後方待機勢にはノーチャンスとなったのも仕方はないだろう。

 エンペラーワケアは、初体験となったダートスタートも無難にこなして好位のポジションでの追走。元々が流れに応じて自在に動けるタイプだが、楽なペースだったこともあって4コーナーでは抜群の手応えで馬群の外へ持ち出され、直線でも余力を残しての完勝だった。着差の付きにくいスローな流れでの2馬身半差は、圧倒的な力の違いを示すものであり、距離が1ハロン延びるフェブラリーSでも主役を演じることができそうだ。

エンペラーワケア

重賞初制覇を飾ったエンペラーワケアが一気にフェブラリーSの有力候補に

 2着アームズレインは、外枠もあってか出して行って2番手で運べたことがまずは好走の因。これまで1200mを中心に使われてきたが、この距離が一番合っているかもしれない。恵まれた面もあったとはいえ、本格化を示す内容だった。

 3着サンライズフレイムは、課題のスタートをクリアして、勝ち馬を前に見る形での追走。ただ、直線を向いてからの反応が勝ち馬とは雲泥の差で、休み明けの分もあったとはいえ、今日の差は現状での力の差とも言えるだろう。

 4着ヘリオスは、前述したように楽なペースで逃げを打てたことで、自分の力は出し切れたもの。

 タガノビューティーは、後方からではどうしようもない展開だったのが全てだったが、直線では自身の脚も使えていなかったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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