【札幌記念回顧】４着プログノーシスは「今後も心配」 “充実期”ノースブリッジは「ＧIでも」

６歳にして充実期　北の大地で一皮むけたノースブリッジ

　１０００ｍ通過は６０秒５。ただしこれは離して逃げた馬のラップであり、後続はかなり遅い流れだった。道中２番手から早目に動いて、直線入り口で先頭に立った勝ち馬にはお誂え向きの展開となったが、確かな能力の裏付けがなければ成しえない勝ち方だった。

　そのノースブリッジ。好発を切って大外から迷いなく先団へ。長く手綱を取り続けて、成長の度合いも十分にわかっている岩田康騎手だからこそできた自分らしい競馬だった。スローでもキレ味勝負になると分が悪くなるだけに、早目に動いて押し切る形もまた正解。これまで国内のＧIでは結果を出せなかった馬だが、６歳にして充実期を迎えた今なら、大舞台でも楽しみとなるはずだ。

　２着ジオグリフは、好位から勝ち馬の進出に合わせて動いて行ったが、直線でもうひとつ伸び切れなかったのは、ペースが遅くてハミを噛み気味だった分もあったか。ただ、復調は十分に示す走りだった。

　３着ステラヴェローチェも、遅いペースで力み気味の追走だったが、ソツのない競馬でよく差を詰めた。勝ち馬同様に６歳馬だが、長期の休養もあった分、馬はまだ若い。

　４着プログノーシスは、出遅れての後方からは想定内だったと思えるが、途中から動いて行けた昨年とは違い、今回はスローにもかかわらず動けなった。パドックで少し硬さが見られたように、そこまでキッチリと仕上げていなかったのかもしれないが、もともと久々は走る馬だっただけに、今後に向けてもちょっと心配だ。

　５着シャフリヤールは、そもそも２０００ｍは距離不足の馬。持久力が問われる流れならまだしも、今日の流れではこんなものだろう。