波乱の目は? 少頭数サウジアラビアRCのポイントは“着差”

重賞データ攻略
サウジアラビアRC

 それまでのいちょうSからサウジアラビアロイヤルカップと名を変え、今年からGIIIの格も得た。古くはエアグルーヴ、近年ではイスラボニータなど、数々の素質馬が生まれた注目の一戦。

勝ち上がり時の着差と上がり3Fに注目

 一昨年が新設重賞のいちょうS、そして昨年がグレードなしの「重賞」としてサウジアラビアロイヤルカップに改称、そして今年はGIII。目まぐるしく変化してきたレースであり、一昨年から再び東京のマイル戦になったという経緯もある。

 ひとまず、昨年を振り返ってみよう。

2015年

1着 ブレイブスマッシュ 4人気 上がり3F33秒4 差し
前走・未勝利戦1着(札幌芝1500m) 0.8秒差 上がり3F35秒7

2着 イモータル 1人気 上がり3F33秒4 差し
前走・新馬戦1着(新潟芝1800m) 0.8秒差 上がり3F32秒9

3着 アストラエンブレム 2人気 上がり3F33秒0 差し
前走・未勝利戦1着(新潟芝1600m) 0.7秒差 上がり3F32秒6

 まず重要なのは、新馬勝ちか未勝利勝ちかという事ではなく、勝ち上がった際に着差をつけて勝っているかどうか。今年のメンバーで着差をつけて勝ったと言えるのは以下の馬達。

ダンビュライト 0.8秒差
ロジムーン 0.5秒差
ブレスジャーニー 0.4秒差
バリンジャー 0.4秒差

 また、次に重要なのは上がり3F33秒台の脚を使えるかどうか。昨年の勝ち馬ブレイブスマッシュは前走の上がり3Fが35秒7だったが、それまでに4戦して半分の2戦で上がり3F33秒台をマークしている。このポイントをクリアしたのは以下の4頭。

ブレスジャーニー 2走前・新馬(東京芝1400m) 上がり3F32秒9
セイウングロリアス 2走前・未勝利(新潟芝1600m) 上がり3F33秒7
ロジムーン 前走・未勝利(新潟芝1600m) 上がり3F33秒8
クライムメジャー 前走・新馬(中京芝1600m) 上がり3F33秒9

波乱の目は少ない?

 馬券の軸としては前述の2点をともに満たしたブレスジャーニーロジムーンが適任。特にブレスジャーニーが初戦で叩き出した上がり3F32秒9は東京の2歳戦で歴代最速タイ。東京の2歳戦で上がり3F33秒0以下だったのはこれまでに4頭いたが、スマートオーディン、アストラエンブレム、ダービーフィズといった強豪の名前がズラリ。

ブレスジャーニー

強烈な末脚が武器のブレスジャーニー(撮影:日刊ゲンダイ)

 クライムメジャーは着差こそ0.2秒差だったが、中京の芝1600mでマークした上がり3F33秒9という数字は、これまた中京2歳戦で歴代最速のもの。また、ダンビュライトは初戦が不良馬場で上がりのかかる状態ゆえに、着差を素直に信用したい。

 昨年は1~5番人気の馬で掲示板を独占したように、基本的に波乱の少ないレース。6番人気以下の馬が馬券に絡んだのはいちょうS時代も含めて過去10年で2度しかなく、それも3着に2頭だけ。データ的にはこの4頭で十分だろう。

結論

ブレスジャーニー
ロジムーン
クライムメジャー
ダンビュライト

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