ユメが広がる勝ちっぷり 次元の違う末脚で、ノンコノユメ圧勝

【佐藤直文 先週のレース回顧】
ユニコーンSは、直線で断然人気のゴールデンバローズが伸びあぐねる中、ノンコノユメが、鮮やかな後方一気を決めた。函館スプリントSも、まさかの追い込み勢同士の決着。ティーハーフが条件戦からの3連勝で、初重賞制覇を成し遂げた。

佐藤直文 レース回顧
函館スプリントSユニコーンS

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次元の違う末脚で ノンコノユメが完勝 【ユニコーンステークス】

 半マイル通過が46秒8、1000m通過も58秒9と、数字上はハイペースであったが、程よく水分を含んで脚抜きの良い稍重の馬場を考えれば、そう速くはない流れ。けっして展開を味方に付けたわけでもなく、一頭だけ次元の違う末脚で差し切ったノンコノユメは、本当に強かった。

 課題のスタートこそ、芝の部分でダッシュが付かなかったが、許容範囲の遅れ。ただ、ルメール騎手が慌てず騒がず後方でジックリ運んだのも、前走で手応えを掴んでいたからであろう。その前走は、今回◎を打った根拠でもあったのだが、上がり3ハロン34秒7は東京1600ダートの良馬場に限れば、おそらく史上最速の数字。450キロに満たないダート路線では小柄な部類の馬体だが、そのぶんキレ味は極上だ。今後は小回りコースの克服なども鍵となるだろうが、ユメは大きく広がりそうだ。

次元の違う末脚でユニコーンSを制したノンコノユメ(撮影:日刊ゲンダイ)

次元の違う末脚でユニコーンSを制したノンコノユメ(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ノボバカラは、大外枠から果敢に先行し、直線では一旦完全に抜け出す強い競馬。力は出し切った形だが、今日のところは相手が悪かったと言うしかない。3着アルタイルは、人気のゴールデンバローズを見る形で運び、直線で馬体を併せて交わし、最後は差し返しを凌いだもの。持ち前の渋太さは最大限に発揮したが、これまた勝ち馬との差は歴然であった。

 問題のゴールデンバローズは、2走前のヒヤシンスステークスとの比較でプラス10キロの馬体だったが、太くは見えず悪くはない仕上がりだった。ただ、チャカチャカしてうるさい面を見せていたあたり、海外遠征帰りの影響が少なからずあったように思える。万全の状態であったなら、勝つのは無理でも2着はあったはずの馬。しっかりと立て直しての巻き返しに期待したい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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