アンビシャス、驚きの強さ マイル路線でビッグタイトルを取れる馬

【佐藤直文 先週のレース回顧】
心配された雨の影響もなく良馬場での施行となった福島のラジオNIKKEI賞。一方、中京のCBC賞は重馬場でとなったが、ともに人気馬が期待に応える強さを見せた。

佐藤直文 レース回顧
CBC賞ラジオNIKKEI賞

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ビックリするほど強かったアンビシャス 【ラジオNIKKEI賞】

 心配された雨は、一時的に小雨が降る程度。この時期としては上々のコンディションで、決着タイムの1分46秒4も過去10年で昨年に次ぐ2番目に速いものであった。ただ、前半1000m通過は59秒5と、さほど速い流れではなく、そこからの800mが全て11秒台のラップ。スピードの持続力が要求されるレースとなった。

 流れとしては前で運んだ馬に有利となった中で、アンビシャスは中団から一気に突き抜ける競馬。一頭だけ次元の違う、ビックリするほどの強さだった。陣営がダービーを回避してここに照準を定めたのも、ローテーションを嫌っただけでなく、おそらくは距離適性も考慮したものだったろう。プリンシパルSでは2000mをこなしたが、この斬れ味はマイラーとしての資質の高さを示すもの。先々はマイル路線でビッグタイトルを取れる馬だと思う。

見事1番人気に応えたアンビシャス(撮影:日刊ゲンダイ)

見事1番人気に応えたアンビシャス(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ミュゼゴーストは、逃げた馬の直後で器用な立ち回りを見せたもの。勝ち馬との瞬発力の差は歴然としていたが、上手にレースを運べたことは今後に繋がるはずだ。3着マルターズアポジーは、注文通りにハナを奪ってのマイペース。前述したように流れを味方に付けたとはいえ、自分の競馬ができれば渋太い馬だ。

 ◎に推したグランアルマダは、スンナリと先行できず、勝負どころから外を回って追い上げるも一杯に。もっと距離が欲しい印象を受けた。注目された“2戦2勝”の堀厩舎勢(キャンベルジュニアレアリスタ)は揃ってブービーとシンガリに沈んだが、それほどハードな調教を消化していなかったにもかかわらず、ともに6キロの馬体減だったものであり、立て直しが必要かと思われる。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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