エアスピネルはバッサリ! データ班◎は斤量有利な3歳馬

重賞データ攻略
富士S

 マイルCSへの前哨戦として、新旧問わず多彩なメンバーが集結した富士S。安田記念1番人気のイスラボニータを筆頭とする古馬勢と、フレッシュな3歳勢の激突から目が離せない。

3歳馬に要注意

 1着馬にはマイルCSへの優先出走権が与えられるレースであり、夏場を休養に充てた有力馬の秋初戦という位置付けだけでなく、3歳馬がここで古馬との初対戦を迎えるケースも多いのが特徴。

年齢別成績(過去10年)
3歳〔4.1.3.33〕
4歳〔3.3.3.12〕
5歳〔3.3.3.32〕
6歳〔0.3.0.33〕

 3歳馬がトップの4勝。率の面では4歳馬が優勢だが、この時期ともなれば侮れないのも確か。3歳馬は臨戦過程こそ様々だが、好走のポイントは斤量とGI実績。

富士Sに出走した3歳馬の斤量別成績(過去10年)
54キロ〔4.0.2.19〕
55キロ〔0.1.1.7〕
56~57キロ〔0.0.0.5〕

 本来なら実績のある56~57キロの馬の方が好走しそうなものだが、3歳馬のアドバンテージである「古馬との斤量差」が相殺されてしまう影響なのか一息。また、GI実績については、馬券に絡んだ8頭中7頭に「GI6着以内」の実績があった。この時期に古馬と渡り合うにはそれ位の実績は欲しい。今年の3歳馬では以下の3頭が条件をクリア。

サトノアレス 54キロ GI・朝日杯FS1着
ペルシアンナイト 55キロ GI・皐月賞2着
レッドアンシェル 54キロ GI・NHKマイルC4着

 近5年の東京芝1600mで最も勝ち鞍を挙げている種牡馬といえばディープインパクトであるが、このレースでも例外ではなく、〔3.3.1.5〕と出走馬の半数が連対。しかも、3歳のディープインパクト産駒なら〔2.1.0.0〕。上に挙げた中でもディープインパクト産駒のサトノアレスを中心視したい。

サトノアレス

昨年の朝日杯FS以来のマイル戦に挑むサトノアレス(撮影:日刊ゲンダイ)

好走率高い4歳馬だが…

 過去10年で〔3.3.3.12〕、連対率28.6%・複勝率42.9%と高い信頼度を誇る4歳馬。その4歳馬の好走のポイントは「勢い」にある。馬券に絡んだ9頭中7頭が前走3着以内。同じく9頭中7頭は前走で人気以上の着順だった。前走で4着以下だった2頭にしても10番人気4着、10番人気6着という成績。この点がポイントになるとみた。

 今年の4歳馬はエアスピネルロードクエストの2頭。エアスピネルは前走の安田記念で2番人気5着、ロードクエストは前走の関屋記念で2番人気6着。どちらも前述の好走パターンには当てはまっておらず、思い切って切るのもアリか。

5~6歳で狙うならこの3頭

 富士Sのステップとして多いのが先の中山開催で行われている京成杯AH。過去10年で〔2.4.1.20〕という成績である。この組のポイントは2つ。前走2番人気以内なら〔2.1.1.3〕、前走の上がり3F3位以内なら〔2.3.1.8〕。

 今まで、どうにも勝ち切れていなかったグランシルクだが、前走の京成杯AHでは1番人気に応え、上がり3F最速の末脚で重賞初制覇。まずはここを押さえる。2着に入ったガリバルディは11番人気での激走だったが、上がり3Fはグランシルクに次ぐ2位。また、こちらは東京マイルに強いディープインパクト産駒という強味もある。

 実績面で最上位と言えるイスラボニータも忘れてはいけない存在。栗田博厩舎は当レースと相性が良く、過去10年で〔0.3.1.3〕という成績。自身も昨年の当レースで2着に好走している。芝マイル戦では〔2.3.1.2〕、馬券を外した2戦はともにGI・安田記念。とはいえ0.3秒差と0.4秒差である。皐月賞以来、2度目のGI制覇へ向けて無様な競馬はできないだろう。

結論

◎サトノアレス
△ペルシアンナイト
△レッドアンシェル
△グランシルク
△ガリバルディ
△イスラボニータ

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